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    • 知って得する / 教育・習い事
    • 2024年05月06日(月)
    びびなび 木更津

    カナダとアメリカ #1

    カナダに20年間居住していたときに感じた隣国アメリカとの違いを挙げてみました。

    カナダとアメリカは国境を接し、同じく英語を話しながらも違う点が色々とあります。両国とも多くの移民で国が成り立っていますが、アメリカは出身国や文化を問わずアメリカ色に染めていくのに対して、カナダはそれぞれの文化を尊重しているところから、アメリカは人種のるつぼ、カナダは人種のモザイクと言われます。そのせいか、これは私見ですが、カナダのほうが人種や民族、最近ではLGBTQなどへの差別や偏見が少ないように思えます。

    <州>
    アメリカには50の州があり、ステートstateと呼ばれています。これに対してカナダではstateの代わりに10のプロビンス province と3つのテリトリー(準州)territory があります。カナダは国土が広いので一つの州 province はとても大きく、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州 Province of British Columbia は州の中では3番目の大きさですが、日本の約2.5倍の面積があります。

    <言語>
    アメリカでは公用語は英語のみですが、カナダは公用語が英語とフランス語なので、政府関係の文書は必ず併記されていて、勤めている人たちも原則的には両方の言語を使えるバイリンガルです。また多くの大企業も英仏両方の会社名を持ち、両方の言語に対応しています。

    ケベック州 Province of Quebec ではフランス語が優先で、街中の看板はすべてフランス語です。英語と併記する場合はフランス語が先にきます。しかしながらフランスで使われているフランス語とは言葉の使い方、発音、時には文法も違ったりします。フランスで使われているのが標準語とすると、カナダで使われているのは、フランスの一地方で使われていた方言が独特の発達を遂げて来たものの様です。フランスからの観光客がタクシーの運転手と話が通じないなどということもあると聞きました。モントリオールで私が通った語学学校ではそれぞれの違いを教えていました。

    写真はケベック州の一時停止の標識です。上にフランス語、下に英語で表記されています。

    他の州では殆どの場合英語が優先ですが、色colorはcolour、劇場theaterはtheatreなど、スペルが違ったり、アメリカ人が最後に良く使う「でしょ」にあたるライトrightがカナダではエイehを使ったりします。何かいうたびにehをつける人もいて最初の頃は気になったものです。アメリカ人がカナダ人をからかったりするときに、ehを付けたりすることもあります。

    <単位>
    カナダではもともとアメリカと同じヤードやポンドを使っていましたが、1970年にメートル法に移行することになりました。とはいえ、行き来の多い隣国のアメリカがヤード・ポンド法を使っているので両者が混在している場面が多々見られます。
    車のスピードメーターはカナダでは写真のように外側にキロメートル、内側にマイルが併記されています。ガソリンはカナダでは日本と同じリットル liter ですが、アメリカはガロン gallon。

    食料品店などではカナダでは重さをポンド lb とグラムまたはキログラムの併記が多いようです。写真は肉屋のものですが、カナダ産の最高級リブステーキが1ポンド当たり$44.99, 1キロ当たり$98.98と表示されています。スーパーなどで肉やハムを注文するのを聞いていると店員はどちらにも上手に対応しています。

    身長はセンチメートルが基本ですが、フィート feet とインチ inch、体重もキログラムとポンドが併記されている場合があります。身長を聞くと、例えばファイブテン Five-Ten という答えがよく返ってきます。これは5フィート10インチのことで約178cmのことです。スポーツの世界ではバスケットボール、アイスホッケー、野球などアメリカと同じリーグに属しているものはカナダの放送でもフィートや、ポンド、マイルを多く使用しています。

    気温はカナダでは日本と同じ摂氏 Celsiusですが、アメリカでは華氏 Fahrenheit が使われています。