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展覧会『マンガ・北斎・漫画 ~現代日本マンガから見た『北斎漫画』~』

開催期間:2024年10月04日~11月30日
場所:ケルン日本文化会館
入場無料

オープニング
2024年10月4日(金)19時
ジャクリーヌ・ベルント教授(ストックホルム大学)による解説付き

日本の現代コミックやその世界的な普及に伴い、浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)のスケッチ集である『北斎漫画』もまた、注目を集めている。世界中のファンは葛飾北斎の手による19世紀の北斎漫画を今日のマンガの元祖としてすら見なしている。しかし、これら二つのタイプの「漫画/マンガ」の外観からただちに脈々と続く伝統が読み取れるわけではない。現在のグラフィカルな物語と、巨匠の「多様なスケッチ」は、名前以外に何か共通しているのだろうか?これまでの北斎作品展とは異なり、本展では現代日本のマンガの視点から北斎漫画にアプローチし、表現方法の視覚的な比較に始まり、「漫画/マンガ」が、読み手側にどのような影響を与えたのかという受容者の観点も紹介し、<「読み手」が「描き手」になる>日本のマンガ文化の特徴を提示します。また、歴史学的な影響力の検証を目指すのではなく、異なる時代の作品を比較しながら、そこにある多様性を探ることで、鑑賞者自身がマンガについて考えることを促す。

展覧会の第一部では、19世紀における北斎漫画の成功が単にユーモアに支えられたものではなく、真面目さと滑稽さ、教えと娯楽性の絶妙なバランスにあったことを示す。第二部は、マンガのキャラクターとしての北斎と、時代やマンガのジャンルによる彼の変貌について。第三部では、吹き出し、動線、ページグリッド、大きな目といったコミック特有の表現手段と、18世紀と19世紀のグラフィック文化におけるそれらに相当するものに焦点を当てる。第四部では、主に複製原画として使用された北斎漫画とマンガ集を組み合わせ、視点を美的感覚から愛好家の体験型表現へと移す。本展では「北斎」あるいは『北斎漫画』をテーマに、7名のマンガ家に新たな作品の制作を依頼した。最後に、その作品をとおして、現代のマンガ家たちの目を通して「北斎」の魅力を再発見することができるでしょう。

写真:© Shiriagari Kotobuki 2015 © Adachi Institute of Woodcut Prints

1969年に設立された国際交流基金ケルン日本文化会館は、ドイツ語圏を対象に、「文化」と「言語」と「対話」を通じて、日本と世界をつなぐ場をつくっています。

  • 登録日 : 2024/08/21
  • 掲載日 : 2024/08/28
  • 変更日 : 2024/08/21
  • 総閲覧数 : 25人
Web Access No.2090265