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Topic

Vivinavi 로스앤젤레스
Mrカブリツキさん

프리토크
#1
  • IE
  • 2002/09/25 19:39

こんな個人的なトピを建てて申し訳ないけど、あなたは面白い!ウェブ上とはいえあれだけ自分の意見を明確に示せるのは見てて気持ちがいいです。(その意見が正しい正しくないは別にして)これからもその勢いで書き込みしてください。

#78

おお!カブさん来た!早速今回のストーリー見てください!

#79

見たよ、見た見た、読みました。笑ってしまいました。よく続くよねぇ!って感心してます。カブは物書きだけど、旅行記事とか食べ物記事とか、映画評とかだから、ストーリーは苦手なんだよね。だから尊敬しちゃいます。最後のコヨーテズッコケも好きよぉ〜ん!もっと他の人も出てくるの?あ、これノルマになっちゃう?ごめんね。
がんばれ!

#80

え?カブさん、カブさん?カブのだんなもコヨーテが好きなの?ならそういうストーリーにしたのに。
でも、今までの流れじゃやっぱりタケちゃんとコヨーテだよね。まぁ、いろんな展開にすっから、期待してね。
え?今日はもうないよ!勘弁してよ。きっと明日ね。おやすみ!

#81

え?え?そんなに人気者??の割にはズッコケ担当なのね(笑)。

#82

ギリギリ今日に間に合いました。早速ですが、お楽しみ下さい。

第四話 奇妙な縁

ブドウの産地、山梨県甲府に冬がやってきた。あれだけ紫色のブドウの総をたわわに実らせていたブドウ畑も、今は幹と枝だけになり、銀白の化粧をほどこしていた。
東山豆腐本舗では、朝の仕込みを終えたフサエが夫ゲンゾウから息子タケノリの進学について問いつめられていた。

ゲンゾウ「お前は俺になんて恥をかかせるつもりなんだ。タケのやつはすっかりこの店を継ぐもんだと俺は思っていたのにだ。 それがなんだ。昨日の商店会の会合で、会長さんからタケの上京の話を聞かされるとは。お前は全部知っていたんだろうが!」
フサエ「あなた、そんなに怒らないで、身体に悪いですから。え、ええ、ちゃんと説明しますから」
ゲンゾウ「どういうことなんだ」
フサエ「私だってね、あの子がこの店継いでくれてくれたら、どんなに安心だか。それは十分わかっていますよ」
ゲンゾウ「じゃぁ、なぜ!」
フサエ「待って下さいよ。話は全部聞いて下さい。.....私がこの東山の家に嫁いで、もう15年になりますね。初めのころは、ご近所のみなさんからも、やれ、あの女は豆腐屋の財産が目当てだとか、あなたが世間体を気にして無理矢理私を呼び寄せたんだとか、いろんなことを言われましたよ。私は、ケイコさんがいなくなって、まだ物心もつかないタケ坊を抱えて、それでも店を切り盛りしようとしてたあなたのこと知ってましたからね。そんなあなたの力になりたかったんです」
ゲンゾウ「な、何だ、今さらそんな昔のことを...」
フサエ「ええ、昔の話です。それで、タケ坊には、私達が本当の両親じゃないってこと、黙っておこうってあなたと約束しましたけど、実はあの子、自分の出生のこと知ってたんですよ」
ゲンゾウ「誰があいつに教えたんだ!」
フサエ「教えたんじゃありませんよ。自分で悟ったみたいなんです。子供のころから勘の強い子でしたけど、近所の噂だとか、あなたのそぶりなんかを見て、何となく感じていたんでしょうね」
ゲンゾウ「そんなんじゃ証拠にならんじゃないか?」
フサエ「そうですよ。これは役場の戸籍課の円山さんに聞いたんですけど、あの子が中学三年の時に、交換留学生でアメリカに行くことになったから、パスポートを作るんで戸籍謄本が欲しいって来たそうなんです」
ゲンゾウ「そんな留学の話なんて知らんぞ!」
フサエ「もちろんあの子の作り話ですよ。それであの子、自分の実の両親を知ったんですよ」
ゲンゾウ「待て。それは変じゃないか?謄本にはケイコの名前はあっても、この俺が認知したんだからジロウの名前は出ていないはずだ」
フサエ「だから、あの子、ケイコさんを名前だけを頼りに、甲府中を捜しまわったみたいなんです」
ゲンゾウ「なんだって?それじゃぁ、あいつ、影島の家にも行ったのか?」
フサエ「行ったから、すべてを知ったんでしょうね。ケイコさんが実家の影島家に戻ったあと、なんとか辛い思いを忘れさせようと、モナーって人と養子縁組をして、無理してすぐに赤ちゃんを作って。でも、ケイコさん、タケノリを生んで一年も経ってなかったから、かなりの疲労で、産後の肥立ちも悪く、それからずっと寝たきりになってしまったじゃないですか。あなたはそれを不憫に思って、店のお金、少しずつ影島の家に届けてたでしょ。ちゃんと知ってましたよ」
ゲンゾウ「もうそんなことは忘れた...」
フサエ「良いんですよ。そんな不器用な優しさに惚れて私は嫁いだんですから」
ゲンゾウ「タケはそれでどうしたんだ?」
フサエ「ケイコさんに会ったらしいですよ。それでジロウさんのことも知ったようです。あなた、聞いて下さい。タケ坊は、もう全部知ってしまいましたけど、私はあの子のこと、今の今だって本当の息子だと思っていますよ。あなただってそうでしょ。ただね、あの子が知ってしまった以上、あとはあの子に任せた方が良いと思うんですよ。建築の夢をあの子から聞いた時、私は内心、こんな偶然があるもんかって驚きましたよ。だってジロウさんも建築家を目指して、建築設計士の資格とったじゃないですか。カエルの子はカエルなんですね。ですからね、今はあの子が東京で建築の勉強したいって言うなら、その通りにさせてみようじゃないですか。親のわがままを子供に押し付ける時代じゃないんだし、私からもお願いします。黙っててすみませんでした」
そうやって頭を下げるフサエの目は涙に潤んでいた。手塩にかけて育てた息子が、東京へ行ってしまうからではない。自分ではなく、ケイコを母親と呼ぶこともあるかもしれないという思いに、涙が溢れてきたのだった。

ゲンゾウ「今お前は、あいつがすべてを知ってしまったといったが、それはすべてじゃない...」
フサエ「ど、どういうことです?」
ゲンゾウ「ケイコが床に伏してしまって、せっかくの養子縁組もなかったことになったのはお前も知っているだろう」
フサエ「え、ええ...」
ゲンゾウ「フサエがあんな身体だから、別れたモナーって男が生まれた子を引き取っていったが、その子のことは、お前もタケも知らんようだな」
フサエ「その子って、たしか女の子でしたよね」
ゲンゾウ「そうだ。その別れたモナーは実家に子供を連れて帰ったが、そいつ2チャンネルという相場で払い切れんほどの借金を作って、家は破産だ。乳飲み子を育てる余裕もなく、その赤ん坊は遠い親戚に預けられたんだ」
フサエ「遠い親戚って?」
ゲンゾウ「お前も知っているだろう。竹村んとこだよ」
フサエ「待って、あなた。じゃぁ、その子って、まさか?」
ゲンゾウ「そのまさかだ。コヨーテなんだよ!」
フサエ「ええええ!だってタケ坊、コヨーテを追って東京に行ったようなもんなんですよ!?」
ゲンゾウ「なんだって?何故それを早く言わん!?」


一方、東京は六本木の「アマンド」にて。

コヨーテ「それでタケちゃん、本当にお家継がなくて良いの?」
タケノリ「あ、ああ。そのことはまだ完全に決めたってわけじゃぁないんだけどね。でも、僕もまだ若いし、自分のやりたい夢も、ちょっとはチャレンジしてみたかったんだ。コヨーテにも会いたかったしね」
コヨーテ「ウレシ〜。なんだかタケちゃん、ちょっと大人になったみたい。そういうこと前は言わなかったもんね」
タケノリ「そうかなぁ...。でもなんか、東京へ出てきて気持ちがさっぱりしたな!」
コヨーテ「ふ〜ん。あ!来た来た!ほら、さっき紹介するって言ってた同じ大学のmiuとvc。miuね、いつも良いこと言うんだよ。的を得てるって言うか!それとvcはね、トピ建て名人なのよぉ!」
miu「タケノリさんですね。はじめまして、miuです。もぉ〜、コヨーテったら、また変なこと言ってたんでしょ〜!」
vc「あたし、そんなにトピ建ててな〜い!コヨーテほめ過ぎィ!」
タケノリ「そんなことないですよ。miuさんもvcさんも素敵な方じゃないですか。で、コヨーテ、こちらの方は?」
コヨーテ「ウチの大学の東山教授。『びびなびゼミ』ってのがあるのよ。夜11時過ぎが結構面白いの!それから東山教授も私達と同じ、甲府のご出身なの」
東山「はじめまして東山です」
タケノリ「はじめまして。東山教授のお名前は東の山、ですよね。偶然ですね。僕も同じ漢字ですが、読みは「あずまやま」なんですよ。甲府では珍しくないんですけど」
東山「え?確か下のお名前は、タケノリさん、とコヨーテ君から聞いてますが、どんな字を?」
タケノリ「カタカナですけど、それがなにか?」
東山「い、いや、なんでもないんだが...」
コヨーテ「教授、なんだか顔色がよくないですよ?お疲れなんじゃないですか?タケちゃんが東京に来たら、絶対六本木のアマンドに行きたいって言うもんだから、人ごみと排ガスで、御迷惑かけちゃいました?」
タケノリ「コヨーテ、何も今日、教授をお呼びしなくてもよかったのに」
コヨーテ「だって同じ甲府出身が三人も東京で集まるなんて滅多にないからぁ... 教授ごめんなさぁ〜い!」
東山「い、いや、いいんだ。ちょっと疲れが出ただけだと思うんだ。すまんが、私は今日は失礼させてもらうよ。タケノリ君も近いウチにまた...」
タケノリ「はい、ぜひ先生のお話、聞かせて下さい!」
東山「じゃ。」

数分後
miu「でも、同じ町の出身の人って、なんだか似てるよねぇ」
コヨーテ「そうかなぁ?タケちゃんとあたしって似てる?」
miu「そうじゃなくって。さっき思ったんだけど、タケノリ君と東山教授って、なんだか似てなくなくな〜い?あたし、親子みた〜いって思っちゃった!」
タケノリ「まさかぁ〜!ハハハハハハハハハハハハハハ...って、コヨーテ、とめろよ!」
miu「でもって、あなた達は夫婦みたいね!キャハハハ!」
vc「同じ地方出身者は似てるの?ってトピ建てちゃお〜!」
全員「ハハハハハ!」

可哀想なタケノリとゲンゾウとケイコとジロウとコヨーテとフサエだった。

次週は「勇気と誠」おたのしみに。

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