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Vol.128 : 
新しい「H-1B」の抽選方法について教えて!

アメリカ移民法・ビザ申請の基礎

20年近くの経験を活かし、ビザ・グリーンカード申請に関する情報を事例をもとにQ&A形式でお答えします。

Updated on 2026/ 3/ 4

Vol.128 : 新しい「H-1B」の抽選方法について教えて!

Q

現在、私はOPTで滞在していますが、今年の8月で終了するため、「H-1B」ビザの申請を考えています。今年から抽選の方法が変わると聞きました。どのように変わるのでしょうか。

A

「H-1B」ビザは専門職ビザと言われるもので、その申請を行うには、以下の条件に該当している必要があります。

  1. 申請者が4年制大学を卒業しているか、あるいはそれに相当する職務経験がある。
  2. 当該行われる職務内容が、4年制大学を卒業しているかそれに相当する職務経験がないとできないほど、複雑かつ専門的である。
  3. 4年制大学、あるいはそれに相当する職務経験で学んだことを生かすことができる職務である。

「H-1B」は、例年抽選による選択方法が行われています。今回は、2026年3月4日から3月19日の間に、インターネット上での「H-1B」の抽選応募申請を受け付けています。抽選応募費用は、昨年までは、昨年から215ドルに値上げさたまま同額です。

ただ、今年から抽選方法が大幅に変わることになりました。この新制度では、給与の高い申請者が、給与の低い申請者よりも当選確率が高くなります。「H-1B」においては、給与体系が「レベル1~4」に分けられています。この給与レベルとは、申請者の役職、仕事内容、また終了を行う地域により異なります。

ロサンゼルス郡における「H-1B」給与レベル(年収)

<例>

マーケティング系

  • レベル1 52,707ドル
  • レベル2 72,883ドル
  • レベル3 93,080ドル
  • レベル4 113,256ドル

コンピュータープログラマー

  • レベル1 62,754ドル
  • レベル2 83,637ドル
  • レベル3 104,541ドル
  • レベル4 125,424ドル

グラフィックデザイナー

  • レベル1 48,131ドル
  • レベル2 67,558ドル
  • レベル3 86,965ドル
  • レベル4 106,392ドル

になります。

※これらの給与水準は一例です。

ここで、給与額が「レベル1」以上「レベル2」未満の場合は、抽選のチャンスが1回、「レベル2以上「レベル3」未満の場合は、抽選のチャンスが2回、「レベル3」以上「レベル4」未満の場合は、抽選のチャンスが3回、「レベル4」以上の場合は、抽選のチャンスが4回になります。従って、給与が「レベル4」の申請者は、「レベル1」の申請者に比べて4倍の当選確率があることになります。

移民局によると、2026年3月31日に抽選結果を発表することになっています。抽選の通過の通知を受けたら、4月1日から6月30日の間に本申請(申請書類 I-129)を提出します。この申請は、移民局の2027年会計年度枠(2026年10月~2027年9月の枠)の申請に当たるため、上記の抽選を通過し、その後の本申請で認可を受けた場合は、2026年10月1日から就労を開始することができます。10月1日を超えても結果が出ないケースも見られるため、この場合も想定して予定を立てるのが得策かもしれません。有効期限は最大3年で、延長を含め最大6年間の滞在・就労が可能になります。いったん、「H-1B」を取得すると、更新する場合、および雇用主を変更する場合は、抽選のプロセスを経る必要がありません。雇用主を変更する場合は、申請時の雇用主の下で1カ月以上就労すれば雇用主の変更が可能であるとされています。

もし、アメリカ国外で「H-1B」を申請・取得した場合は、就労期間が開始(2026年10月1日)される30日前(2026年9月1日)よりアメリカへの入国が可能になります。

あなたのように、OPT就労者が抽選を通過し、OPTが切れる日までに申請書を提出した場合、「H-1B」は、2026年9月末日まで延長されます。ただし、それまでに「H-1B」の審査で却下された場合は、その時点でOPT が終了します。上述のように、2026年10月1日を過ぎても「H-1B」の結果が来ない場合、10月1日以降もアメリカに合法的に滞在できるものの、「H-1B」の認可が来るまでは就労不可となります。また、抽選を通過し、OPTの有効期限には間に合わなくてもOPTのグレースピリオド (OPTの有効期限から60日)の間に申請書を提出した場合は、就労はできませんが、「H-1B」の結果が出るまではアメリカに合法的に滞在できます。しかし、グレースピリオドが切れた後、「H-1B」が却下された場合は、アメリカに滞在することはできません。

過去に「H-1B」で就労し、6年間の有効期間を使い切っていない場合は、抽選の対象外となります。例えば、過去に「H-1B」で3年間アメリカで就労し、その後日本に帰国した場合、残りの(6年-3年)3年間について改めて「H-1B」の申請を行う場合は、抽選を経る必要はありません。仮に、新たに抽選から申請を行った場合は、最大6年間の「H-1B」の資格が与えられることになるので、残り期間を利用するか、新規で抽選に参加するかのいずれかを選ぶことができるとされています。

あなたの場合は、上記の申請方法、特に申請期限に注意して「H-1B」の申請を行うとともに、当選率が低いことを考慮し、「H-1B」の抽選を通過しなかった場合にも備え、他の方法(日系の会社であれば、「E」ステータスへの変更等の可能性も考えられます)も検討し、前もって準備を進めておくことが重要だと思います。

筆者からのコメント

このコラムは、2026年2月25日時点での情報を基に執筆したものです。今後、新制度の廃止・延期も含めて、内容が大きく変わる可能性も充分あることをご了承下さい。特に「H-1B」 の場合は、直前での変更もあり得るので、申請する方は正確な最新の情報に基づいて申請を行って下さい。

注意事項 : コラム内で提供しているビザ・移民法に関する情報は一般的な情報であり、個人の状況や背景により異なる場合がございます。的確な情報詳細につきましては、移民法専門の弁護士にお問い合わせください。

Updated on 2026/ 3/ 4

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Columnist's Profile

CEO/Attorney瀧 恵之(瀧法律事務所 Taki Law Offices, A Professional Corporation)

新潟大学法学部卒業。日本の法律事務所に勤務の後、インディアナ大学大学院卒業。20年以上に渡り、移民法の分野で活躍。常にクライアントの立場に立った柔軟なアドバイスが特徴。

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