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国際結婚の問題と言えば、やはりコミュニケーションの難しさが挙げられるでしょう。私がこれまでお会いした国際結婚のカップルの9割は、ご主人がアメリカ人、奥さまが日本人です。カップルカウンセリングを受ける大きな理由として、日常生活のコミュニケーションがうまく取れていないということがあります。

そもそも、同じ国の人間同士でもコミュニケーションを取るのは簡単ではありませんが、アメリカ人と日本人のカップルの場合、言語や文化的な背景もあって、さらに複雑になります。例えば、コミュニケーションを取っている時に、日本人の奥さまには無意識に日本的な表現や感覚が出てきます。それはアメリカ人のご主人も同様です。それぞれ違っていても当然なのですが「俺が正しい！アメリカのやり方に従え」「私が正しい。日本のやり方の方がいい」と譲らないのではうまくいきません。夫婦生活の中でその違いをどうすり合わせていくか、どうアプローチすれば良いか、どういう風に歩み寄るかを考えていくことが大切です。日米では結婚観や結婚生活に対する感覚も異なります。例として、日本人女性は子どもを持った途端に「お母さん」になってしまうというのは、日本人同士のカップルだと意外に受け入れられていますが、子どもをベビーシッターに預けてもデートするアメリカでは、驚かれてしまうでしょう。

「相手を理解する」ということも大事なのですが、まずは2人の中で「自分たちだけの文化（思考方法、価値観、風習、伝統など）を作る」と考えるとよいかもしれません。2人の生活に関する文化はもちろんですが、お子さんが生まれた場合、その文化にも変化があるはずですから、それについても話し合います。さらに両親、義両親などの家族との付き合いも含めて話し合っておくとよいですね。アメリカ人のご主人が日本の文化を理解していても、その家族が理解してないと、お子さんができてから問題が出たりすることもあります。

コミュニケーションがうまくいっている国際結婚カップルは、以下のような項目について、日頃からきちんと話し合いができていることが多いです。