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- ”放浪”しながら、カラダとココロを休める脳神経第10番 迷走神経(Vagus Nerve)
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- 過度な筋トレにご注意! 肘や前腕をコントロールする筋皮神経
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- 糖質制限する前に知っておきたい!GIとGLの違いとは
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- Vol.71 :
- アメリカの健康保険について
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- 交通事故の治療に不可欠な「自動車保険」について
- Vol.73 :
- 子どもに多い斜視。脳の成長とともに解消することも。
- Vol.74 :
- 寝違えも「斜頸」のひとつ!異変を感じたら早めの診察を。
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- 旨みの素!MSGの隠れた問題とは
- Vol.76 :
- 百害あって一利なし!人工トランス脂肪酸
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- グルテンが引き起こすさまざまな病気
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- ガムでお馴染み。キシリトールのメリット・デメリット
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- 悪化すると歩行困難に!股関節の関節炎
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- 40%は遺伝が原因?「関節変形性乾癬(かんせん)」
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- 12時間痛みが続くことも!痛風とは
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- 感染症のあとに併発する「反応性関節炎」とは?
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- 生後6カ月を過ぎた“モロ反射”の弊害とは?
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- 女性患者は男性の2~3倍!リューマチ性関節炎
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- 必須アミノ酸⑤ 抗酸化作用や代謝促進など、マルチに活躍する物質「メサイオニン」
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- 必須アミノ酸⑥質の良い筋肉を作る「リューシン」
- Vol.112 :
- 必須アミノ酸⑦筋肉の疲労回復やアンモニアを解毒する「アイソリューシン」
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- 必須アミノ酸⑧ケガや術後の回復をサポートするライシン
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- 必須アミノ酸⑨貧血や関節痛に効果のある「ヒスティディン」
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- 一度発症すると再発の可能性大!「口唇ヘルペス」
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- セサモイドの炎症
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- セサモイド骨最大級!「パテラ」とは
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カイロプラクティックは面白い!
カイロプラクティックはとても面白い、皆さんへお伝えしたいその不思議と魅力
Vol.49 : 顔を触るだけで痛い? それ三叉神経異常かも?
(Fig.1) 知覚の分担です。紫が眼神経、ピンクが上顎神経、薄緑が下顎神経です。
画像出典: What is Trigeminal Neuralgia?Trigeminal Neuralgia Association UK
(Fig.2) ちょうど図の真ん中あたりから枝分かれしていることが分かると思います。
画像出典: #23 July 2013 Hope: It's not all in your head Stop the Headache
脳幹ポンズ(Pons)の中には、三叉神経の中枢があります。三叉神経は、頭蓋骨を顎関節と耳の穴の近くから抜け、3つに枝分かれして前方に進み、顔に到達して知覚や運動機能をコントロールしています。3つに分かれることからこの名前が付いたようです。
3つの支流は、眼神経(Ophthalmic Nerve, V1)、上顎神経(Maxillary Nerve, V2)、下顎神経(Mandibular Nerve, V3)とそれぞれ呼ばれ、どこに行くかにより、顔の上部分からから順番にV1,V2,V3となります。(Fig.1)
- 眼神経
-
眼神経は、枝分かれしてから顔の方向に向かって進んでいき、目の上や眉間辺りから顔部分に出て、頭皮、額、目蓋、角膜、結膜、鼻の粘膜、鼻の皮膚、前頭洞(Frontal Sinus)からの知覚情報を脳に送ります。眼神経は知覚機能のみです。
- 上顎神経
-
上顎神経は、枝分かれ部分から顔に向かい、頬骨の下辺りから顔に入り、下目蓋や頬、上唇、上の歯、上の歯茎、鼻の粘膜、副鼻洞(Sinus)、咽頭部からの知覚情報を脳に送ります。上の歯の痛みはこの神経で感じることになります。上顎神経も知覚機能のみで運動機能はありません。さらに涙腺や鼻の分泌器官へ自律神経(副交感神経)を送っています。
- 下顎神経
-
下顎神経は、下顎に進み、下唇、下の歯、下の歯茎、顎、頤を除く下顎、耳の穴の一部、口の中の感覚(触覚、痛み、温度感覚)の情報を脳に送ります。下顎神経は、噛むための3つの顎の筋肉を運動機能脳をコントロールしています。(Fig.1)(Fig.2)。そして、耳下腺、舌下線、顎下腺へ副交感神経を送っています。
三叉神経は、反射をコントロールして体を守っています。三叉神経が関与するなかで、特に重要なのが角膜反射(Corneal Reflex)です。角膜反射とは、黒目と白目の境目の角膜を触ると目蓋を急に閉じ、顔を刺激から遠ざけるため反対側へ向きます。この反射により、ごみや異物が目に触れようとしたとき目を保護して、ダメージを最小限にとどめようとするものです。角膜反射は、三叉神経が知覚を顔面神経が目蓋を閉じるという運動機能を分担して行ない、この2つの脳神経をテストするために私たちは利用しています。
(Fig.3) 右上から2番目が三叉神経です。
画像出典: Interior view of the human brain, with cranial nerves labelled Cranial nerves
もし、この神経に異常が出た場合は一体どうなるのでしょうか?三叉神経痛(Trigeminal Neuralgia)またはティック(Tic Douloureux)と呼ばれる顔にひどい痛みを起こす病気になります。三叉神経痛とは、慢性症で、普通ならばなんとも無いような刺激を顔に受けてもひどい痛みを感じてしまう病気です。
- 症状
-
- 強度の放射するような痛み、疼痛、電気ショックのような痛み。
- 顔を触ったり、食べ物を噛んだり、話をするときに口を動かしたりすることで顔の痛みが出る。
- 大抵痛みは数秒から数分継続する。このような痛みのパターンが数日から数か月続く。
- さらに軽い痛みが日常的に起こる場合もあるが、多くは発作の間はまったく痛みがなくなる。
- 痛みの部分が段々と広がる。
- ほとんどが、痛みは顔の片側のみに起こる。
- 痛みの部分が一点から始まり、そこから広がっていく。多くは顔の中心部、鼻、頬、唇などから始まる場合が多い。
- 痛みの強度が、病気に進展により増す。
- 飲食が痛みを起こすので、痛みを避けるため飲食を控えすぎ、脱水症や栄養不良になる。
- 原因
-
- 三叉神経が脳幹から抜け出す辺りにある静脈や動脈が、三叉神経に近づくとき血管によって神経が圧迫され症状を生じる。
- 高年齢。
- 他の神経障害による原因。
- 痛みを起こす引き金となること
-
- ひげそり
- 顔を触る
- 飲食
- 歯磨き
- 話をする
- 化粧
- 顔に風が当たる
- 笑う
- 洗顔
日常生活において普通に行なう動作で激しい顔の痛みを起こしてしまいます。
上顎神経と下顎神経は、歯の痛みを伝える神経でもあり、歯痛はこの神経で脳に伝達されます。一方、下顎神経は、顎を開け閉めするための筋肉をコントロールしています。これは片方ずつのコントロールではなく、両側をコントロールしているため、障害で顎が全く動かなくなることはあまりありません。片方の筋肉が色々な原因により弱くなってしまった時、顎が弱くなった筋肉の方向にずれてしまうという現象が起きることがあります。
- 男女比1:2で女性が多い。
- 年令は大体50才以上が多い。
- 起こるのは顔の片側のみで、特徴的なトリガーゾーンがある。
- 痛みを感じる部分は、三叉神経のコントロールする部分のみで、首などに痛みを波及しない。
- 痛みの発作は大体数秒から数分続く。
- 痛みの度合いは非常に強く、刺すような痛みから、電気ショックのような痛みを感じる。
歯の痛みも、顔の痛みも、そして顎関節症も三叉神経が関係しています。この神経に問題が出ると日常生活に大きな支障が出ます。顎関節症や、噛む筋肉の障害には歯軋りなどが関係してくることがあり、これはカイロプラクティクの治療が効果を発揮します。
Updated on 2016/ 7/ 29
Columnist's Profile
- Chiropractic Functional NeurologistHiro Sugawara D.C.(Hiro Sugawara, D.C.)
空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。
Hiro Sugawara, D.C.
- TEL:
- 408-738-0707
Please click here for more details about Hiro Sugawara, D.C..
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- Vol.99 : 体に不可欠なミネラル2。解毒作用や代謝を促す「イオウ」とは
- Vol.100 : 高齢者の認識機能維持にも有効な「鉄分」
- Vol.101 : 甲状腺ホルモンを作るミネラル。「ヨウ素」の摂取量や欠乏症状は?
- Vol.102 : 風邪の治りが3割も早くなる!? 必須ミネラル「亜鉛」とは
- Vol.103 : 体を形成する「マグネシウム」。食生活によっては不足する場合も!
- Vol.104 : 脳機能向上や心臓病予防に効果!「セレニウム」とは
- Vol.105 : インシュリン機能を高める「クロム」とは
- Vol.106 : 必須アミノ酸①「記憶や学習に関与するフェニールアラニン」
- Vol.107 : 必須アミノ酸②「アスリートの強い味方。筋肉の代謝や回復を調整するバリン」
- Vol.108 : 必須アミノ酸③「美容に欠かせない!コラーゲンの素を生成するスレオニン」
- Vol.109 : 必須アミノ酸④「快感ホルモン“セラトニン”を作るトリプトファン」
- Vol.110 : 必須アミノ酸⑤ 抗酸化作用や代謝促進など、マルチに活躍する物質「メサイオニン」
- Vol.111 : 必須アミノ酸⑥質の良い筋肉を作る「リューシン」
- Vol.112 : 必須アミノ酸⑦筋肉の疲労回復やアンモニアを解毒する「アイソリューシン」
- Vol.113 : 必須アミノ酸⑧ケガや術後の回復をサポートするライシン
- Vol.114 : 必須アミノ酸⑨貧血や関節痛に効果のある「ヒスティディン」
- Vol.115 : 一度発症すると再発の可能性大!「口唇ヘルペス」
- Vol.116 : 「セサモイド」:腱の中にできるゴマ粒上の小さな骨
- Vol.117 : セサモイドの炎症
- Vol.118 : セサモイド骨最大級!「パテラ」とは
- Vol.119 : 「O脚」の原因や症状、治療法について
- Vol.120 : 「X脚」の原因や症状、治療法について
- Vol.121 : 心臓病や卒中の原因に!高コレステロールについて
- Vol.122 : “サイレントキラー” 高血圧とは
- Vol.123 : 脚のしびれや排尿問題を引き起こす「馬尾症候群」
- Vol.124 : 「リーキーガット症候群」とは
- Vol.125 : 最大ゴルフボール級に!「腎臓結石」とは
- Vol.126 : 女性の罹患率は男性の2倍!「胆のう結石」とは?
- Vol.127 : 昼間の異常な眠気は病気かも?「睡眠発作」とは
- Vol.128 : 疲労感や気分の浮き沈みの原因に。「睡眠無呼吸症」とは
- Vol.129 : 髪の毛をとかす時に肩が痛い…。「ローテーター・カフ筋肉痛症候群」とは
- Vol.130 : スマホやコンピューターも原因に。「アッパークロス症候群」
- Vol.131 : 長時間の座り仕事には要注意!ローワークロス症候群とは
- Vol.132 : 運動後に頭が痛くなる人必読!「エクササイズ頭痛」とは
- Vol.133 : 歩行に障害が出ることも。気になる「浮腫」
- Vol.134 : 足をひきずるように歩く。それ「フットドロップ」かも?
- Vol.135 : 女性に多い「ドライアイ」。妊娠や閉経で症状が出ることも
- Vol.136 : 虫歯や歯周病の原因にも。「ドライマウス」に注意!
- Vol.137 : 脳や脊髄が原因で起こると危険!「咳頭痛とは」
- Vol.138 : その偏頭痛、実は「副鼻腔頭痛」の可能性も!
- Vol.139 : げっぷやおなら。痛みがある場合は要注意!
- Vol.140 : 胸やけが1週間続いたら、診察を
- Vol.141 : 無痛分娩が原因? 「脊椎頭痛」とは
- Vol.142 : あなどるなかれ。「しゃっくり」の危険因子
- Vol.143 : まるでカミナリ!一瞬で起こる激しい頭痛とは
- Vol.144 : 子どもの病気トップ5に入る「頭痛」
- Vol.145 : 子どもの「つま先歩き」。2歳以降は注意を!