コラム

【ココロの健康のために】CA州公認心理カウンセラーが伝える正しい心理学

2023年 7月 21日更新

第35回 : 毒親とは(3)

こんにちは。カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。

前回前々回のコラムでは、毒親とは何かについてお話致しました。今回の記事でも毒親についてご説明したいと思います。もしまだ読んでいらっしゃらない方は、先に前々回のコラムにも目を通していただけるとさらに理解が深まるかと思います。

このコラムで何度も申し上げていますが、ミスをしてしまったからといって毒親だと決まるわけではありません。人間はミスをする生き物です。ミスをしていない親などいません。問題はそのミスから何を学びどのように次に生かせるかです。同じミスをし続けてしまい、子どもに悪影響を及ぼし続けている場合は、毒親へ近付いてしまっているかもしれませんのでお気を付けください。

子どものせいにしすぎる

子どもの問題行動や心の病の原因は、多くの場合、親の子どもへの対応にあります。例えば、ルールが厳し過ぎる家庭の場合は反抗的な態度が増えて当然ですし、うつ病の原因にもなりかねません。また、子どもが親からあまり目を向けてもらえない場合も、子どもの問題行動が増えてしまって当然です。しかし、子どもの件でご連絡いただく場合の親御さんのほとんどが、子どものせいにしすぎています。

子育ては簡単なことではありません。どのような育児書を読んでも正解など分かるわけがありません。なぜなら子どもによって正解が違うからです。年齢を経ればその正解も違ってきます。さらに、本来人間という生き物は、親2人だけで子どもを育てるようにはできていないのです。それを現代ではそれが当たり前になっていますので、初めからかなり難しいことに挑んでいるのです。

子どものせいにしすぎてしまっていることに気付けたのなら、それは大きな一歩です。それに気付いたら、一度深呼吸して、自分を俯瞰してみてみましょう。疲れているのなら休みましょう。イライラしてしまっていたのなら、一度その場を離れましょう。必ず今までとは違う選択肢は落ち着いて考えれば見えるはずです。

パートナーの味方ばかりして子どもの敵になりがち

毒親の場合、子どもを守るはずの親であるにも関わらず子どもの敵になってしまうことは残念ながらよくあることです。例えば、パートナーとの関係がうまくいっていないから、どれだけパートナーの子どもへの接し方が間違っていたとしても見て見ぬふりをしてしまったり、パートナーに嫌われたくないという気持ちが強すぎるがあまり、子どもが間違っていてパートナーが正しいと子どもに言い過ぎてしまうなどが考えられます。

このような状況が続いてしまっては、本来なら安全な居場所であるべき家庭が、危険な場所になってしまいます。これでは心の病になってしまうだけではなく、治療が介入しなければ大人になっても苦しみは続いてしまうことでしょう。

以上、参考になれば幸いです。

2023年 7月 21日更新

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荒川龍也 LMFT (#82425)
カリフォルニア州公認心理カウンセラー

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Columnist's Profile

カリフォルニア州公認心理カウンセラー (Licensed Marriage and Family Therapist)
荒川龍也Tatsuya Arakawa Therapy

富山生まれ、名古屋育ち。小学校高学年頃からいじめなどが原因で心の病を患う。中学時には教師からの体罰に苦しみ、いじめが原因で不登校に。16歳で高校中退。2年間のカウンセリングを受けた後、夜間高校に入学。老人ホームでのボランティアで人の話を聞くことで聞く事の喜びを学ぶ。すぐに学校を辞めてしまう生徒が多い夜間高校で、話を聞くことにより下級生の高校中退を何度も防ぐことができ、話を聞くことの力を知る。この頃アメリカに短期留学し、魅了される。愛知県の大学院教授にアメリカは日本より100年心理学が進んでいるといわれ、心理カウンセラーを目指して渡米。カリフォルニア州立フラトン校大学院カウンセリング専攻卒業。大学院卒業後、3000時間のインターン時間を終え、国家試験を二つ合格し、現在のカリフォルニア州公認心理カウンセラーの資格を取得。子どもとその家族、重度の精神障害者とその家族、薬物中毒のクライアント等、多岐にわたり経験を積む。現在はトーランスで開業し、カウンセリングを提供。専門は、子どもとその家族、不安とうつ病。

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