- (4)子どもが権威を持ちすぎている
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家庭内で子どもが力を持ちすぎてしまい、子どもの言うことを親が聞き過ぎてしまっている状態もまた、機能不全家族です。例えば、年齢を考えれば決して買い与えるべきではない高価な物を子どもが欲しがるからという理由で買ってしまうなどがあります。
このような家庭の親は、多くの場合「子どもが泣いている」「子どもが苦しんでいる」という状況に自身が耐えられず、早く解決してしまいたいという考えが基で動いてしまいます。しかし、子育て・しつけとは、親だけでは解決できない問題や親が解決すべきではない問題が山ほどあり、それを「解決しない」ことで子どもに忍耐力を学ばさせたり、子ども自身の解決能力を育てなくてはいけない場面が非常に多くあります。
このような家庭は、特に不登校やひきこもりの子どもがいる家庭によく見られます。
- (5)祖父母の影響による、親の威厳の失墜
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子どもの親が自身の親から親離れ(子どもから見た祖父母)できていない場合に、このような機能不全家族の状態になりやすくなります。このような家庭は、祖父母が親を直接的・間接的にコントロールしたり、親が大事なことを自分で決められず祖父母に頼ったりします。子どもが小さい時は問題無いかもしれません。しかし、子どもがある程度の年齢になると、親の権威が無いことに気づき親の言うことを聞かないようになります。このような家庭で育てられた子どもは、大人の言うことを聞かなかったり反抗的な態度が多かったりなど、何かしらの問題行動が見られがちです。
昔であれば、親の住む場所が祖父母から離れればこのような状態は防げました。しかし、テクノロジーの発展により最近では海外にいても連絡できてしまうが故に、例え親が別の国に住んだとしても連絡を取り続けている限りは、親離れできていない関係は続いてしまいがちです。
- (6)ワンオペ
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最近、「ワンオペ」という言葉が当然のように使われるようになりました。ワンオペとは、どちらかの親が一1人で全て家事と育児をこなすことを指します(多くの場合母親)。男尊女卑がいまだに強く残る日本では、母親が家事と育児を全てこなし、父親は仕事以外しなくてもいいという過去の悪しき習慣が存在しています。これは、例え共働きの場合でも、女性のみが家事と育児を全てこなしているというケースもよく見受けられます。
当然のことですが、このような状況下では機能不全にならない方が無理な話です。なぜなら、そもそも無理難題を母親が押し付けられているからです。しかし、日本人は多くの場合、男性も女性も男尊女卑の家庭で育てられているが故に、このような状況に疑問すら持たず、ただただ母親だけが苦労を強いられることが多くあります。
そして、これまた当然の結果ですが、母親が苦しめられているということは、母親がその怒りやストレスを子どもに向けてしまうケースが大変多く見受けられます。もちろん、それでは子どもは心の病への道をたどってしまうでしょう。