カリフォルニア州公認心理カウンセラー (Licensed Marriage and Family Therapist)
荒川龍也 Tatsuya Arakawa Therapy tatsuya.arakawa.lmft@gmail.com

最新コラム

第39回 : 
アメリカに住む日本人独特の生きづらさ

バックナンバー

第1回 : 
不安・心配の対処法~ポジティブ思考に騙されるな!
第2回 : 
親が変わらなければ子どもは変わらない~子どもの心の健康のために、親御さんができること・するべきこと~
第3回 : 
落ち込んでもいい、落ち込み続けなければ~ 悲しい・落ち込んだ気持ちへの対処法
第4回 : 
子どもが心の病を患っている時の“サイン”とは
第5回 : 
ストレスは、「解消」するのではなく「共存」する
第6回 : 
なぜ、薬だけでは心の病が治らないことがあるのか
第7回 : 
その性格、変えられます!
第8回 : 
「先送り」のメカニズムとその対処法
第9回 : 
不登校
第10回 : 
不登校 2
第11回 : 
マインドフルネスに関する5つの誤解
第12回 : 
自分を大切にするためにできる4つのセルフケア
第13回 : 
大事な人やモノを失ったときに経験する5つのステージ
第14回 : 
心の病の症状なのに、体調不良と軽視されがちな5つの身体症状
第15回 : 
役立つように思えて実は心の健康にNG!人間をロボット扱いする3つの間違った方法
第16回 : 
心の健康に悪影響を及ぼしやすい3つの日本文化の闇
第17回 : 
アダルトチルドレン~実はあなたもアダルトチルドレン?
第18回 : 
アダルトチルドレン2  ~生きづらさから解放されるために
第19回 : 
機能不全家族
第20回 : 
機能不全家族 2
第21回 : 
機能不全家族 3
第22回 : 
機能不全家族でなくなるためにできる3つのこと
第23回 : 
アダルトチルドレンがアダルトチルドレンを生み出してしまう
第24回 : 
アダルトチルドレンがアダルトチルドレンを生み出してしまう 2
第25回 : 
アダルトチルドレンがアダルトチルドレンを生み出してしまう 3
第26回 : 
アダルトチルドレンが「子どもをアダルトチルドレンにしないため」にできる4つのこと
第27回 : 
アダルトチルドレンではない親が、子どもをアダルトチルドレンにしてしまわないために
第28回 : 
アダルトチルドレンではない親が、子どもをアダルトチルドレンにしてしまわないために(2)
第29回 : 
アダルトチルドレン脱却を妨げてしまうこと(1)
第30回 : 
アダルトチルドレン脱却を妨げてしまうこと(2)
第31回 : 
アダルトチルドレン脱却を妨げてしまうこと(3)
第32回 : 
アダルトチルドレン脱却を妨げてしまうこと(4)
第33回 : 
毒親とは
第34回 : 
毒親とは(2)
第35回 : 
毒親とは(3)
第36回 : 
生きづらさ(1)
第37回 : 
生きづらさ(2)―日本文化と生きづらさ
第38回 : 
生きづらさ(3)―生きづらさに対して何ができるのか
第39回 : 
アメリカに住む日本人独特の生きづらさ

【ココロの健康のために】CA州公認心理カウンセラーが伝える正しい心理学

落ち込みたくない、心配しすぎたくない、子育てで悩みたくない。そんなあなたに、「うつ病と不安、子どもとその家族」専門のCA州公認心理カウンセラーが、心に関しての正しい知識や対処法をお教え致します。

2022年 2月 14日更新

第18回 : アダルトチルドレン2  ~生きづらさから解放されるために

こんにちは。カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。

「第17回:アダルトチルドレン~実はあなたもアダルトチルドレン?」のコラムに引き続きまして、今回もアダルトチルドレンのことに関してお話致します。

よくあるアダルトチルドレンに関しての間違った理解

まずは、アダルトチルドレンに関してのよくある誤解をまとめました。誤解をしたままだと、アダルトチルドレンからの解放をさらに難しくしてしまいますので、正しい理解は非常に重要です。

アダルトチルドレンとは大人になりきれていない大人の事を指す

アダルトチルドレンという言葉から、このような誤解が生まれやすいのかと推察します。アダルトチルドレンは、決して大人になりきれていないという意味ではありません。そうではなく、子どもの頃に持っていて当然のさまざまなニーズや欲求を親に満たしてもらえなかったことで、非常に辛い生き方をせざるを得ない人のことです。

自分がアダルトチルドレンなのは自分の責任

何度も申し上げているように、アダルトチルドレンになってしまった理由は、紛れもなくそのような育て方をしてしまった親の責任です。実はこのような思考プロセス自体が、アダルトチルドレンの特徴でもあります。

自分がアダルトチルドレンなのは生まれながらの性格によるもの

日本のメンタルに関しての理解は非常に遅れており、その一つとして性格の理解があります。非常に多くの日本人は「性格とは生まれながらに決まっており、変えられるものではない」と信じて込んでいますが、それは間違いです。環境と遺伝子、これらが影響しあい性格が作り出されます。つまり、生まれながらにしてアダルトチルドレンになると決まっている人は存在せず、環境(そして、多くの場合育つ環境を作り出すのは親)があなたをアダルトチルドレンにしてしまったのです。

詳しくは第7回のコラム「その性格、変えられます!」をご覧ください。

さまざまな生きづらさ

アダルトチルドレンだからということで、非常に多くの場面で生きづらさを感じていらっしゃる方がいます。以下に代表的なものとその解説をまとめました。

人間関係

アダルトチルドレンの方の一番の悩みは人間関係です。人間関係で悩まない人などいません。しかし、アダルトチルドレンの方の場合、人間関係の問題が発生した際の対処の仕方に問題が見られることが多々あります。例えば、人間関係が思うようにいかない、つまり周りの人が自分の思い通りに動いてくれないと、その人との関係を断ち切ることを選択する方が非常に多いです。当然のことですが、他人は自分が思っている通りに動いてくれるはずもなく、このような選択をする多くのアダルトチルドレンの方は、友人が全くいないという方が多いです。

このような方の場合、親も同じような行動や思考パターンであることが非常に多いです。育つ過程で親がこのような行動や思考パターンが正しいということを諭した場面は山ほどあったでしょうし、言葉で聞いていなくても親の行動からそう学んだ可能性もあるでしょう。また、親と精神的に健康的な関係を築かせてもらえず、親が子どもを突き放すようなことが多い親の子どもも、このような極端な行動を選びがちです。

すぐに諦めてしまう

自分がやりたいと思うことなど、どんなことに対しても1人で努力し続けるのが難しい人もアダルトチルドレンの可能性があるでしょう。

このようなアダルトチルドレンの方は、子ども時代に親が子どもの苦しみを「できるだけ多く取り除く」ことが子どもにとって幸せだと間違って理解してしまい、子どもがやるべきことをやってあげてしまったり、子どもが罰を受ける場面で罰を与えなかったり、他者や社会などからの罰を取り除いてしまったりする親が非常に多いです。このような親に育てられてしまうと、誰かにやってもらわない限りは努力をすることを知らない大人になってしまい、いざ誰も助けてくれないとなるとすぐに諦めてしまいがちです。

生き急いでしまう

生き急いでしまう傾向がある方も、アダルトチルドレンの可能性があります。生き急いでしまう方の傾向としては、自分で多くのことができ、努力もでき、多くのことを達成できるのと同時に、どれだけ何かを得ても何かを成し遂げても、自分の頑張りや凄さを自分自身で認めることが非常に難しい人が多いです。よって一つ成し遂げても「何かが足りない」という感覚を拭い去ることは難しく、常に何かを頑張り続けても何も得られない、まるで回し車で回り続けるハムスターのようにひたすら生き急いでしまうのです。

このようなアダルトチルドレンの方は、子ども時代に親が全く認めてくれなかったり、何かを成し遂げない限りは愛情をもらえず、そのような経験が今も尾を引いてしまっていることが非常に多いです。

アダルトチルドレンから解放されるために

アダルトチルドレンから解放されるために一番重要なのは二つです。一つは正しい知識を得ること、そしてもう一つは心理カウンセリングを受けることです。正しい知識を得ようとする方は、日本語でリサーチをしない方が良いでしょう。なぜなら日本のメンタルヘルスの遅れは目に余るものがあるからです。詳細は私のブログをご覧ください。

もちろん正しい知識を得るだけでも解放されていく方も多くいらっしゃいますが、心理カウンセリングも受けることでさらに根本的な解放が望めるでしょう。理由としては、第17回のコラムでもご説明した通り、アダルトチルドレンとしての苦しみは非常に多くの場合「心の病」からくるものであり、心の病を治すためには心理カウンセリングが一番適切だからです。

アダルトチルドレンに関しての詳細が私のインスタグラムにも書いてありますのでご覧ください。

正しい知識を得て頂ければ幸いです。

荒川龍也 LMFT (#82425)
カリフォルニア州公認心理カウンセラー

2022年 2月 14日更新

アダルトチルドレンの方のためのオンラインコースのご案内

アダルトチルドレンからの脱却には正しい知識を得て、心理カウンセリングを受ける事が一番の近道です。しかし、費用などのさまざまな理由で心理カウンセリングを受けられない方が大変多いことに気付きました。そして、残念ながらそういう方はインターネットで対処法などを探すのですが、日本の精神医療の大幅な遅れが原因で正しい情報ではなく間違った情報を得てしまい、それがさらにアダルトチルドレンの状態を悪化していることにも気付きました。

このような方のために、心理カウンセラーとして自分に何ができるかを考えオンラインコースを作成いたしました。こちらが詳細になります。

オンラインコースでは、心理学先進国である米国の大学院を卒業した心理カウンセラーから、正しい心理学の情報によるアダルトチルドレンからの脱却法を学んで頂くことで、生きづらさの緩和が期待できます。ご興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

ご質問等があれば、メール(tatsuya.arakawa.lmft@gmail.com)、
もしくは下記フォームよりお気軽にご連絡ください。30分間の無料コンサルテーションも提供しています。

荒川龍也 LMFT (#82425)
カリフォルニア州公認心理カウンセラー

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Columnist's Profile

カリフォルニア州公認心理カウンセラー (Licensed Marriage and Family Therapist)荒川龍也(Tatsuya Arakawa Therapy)

富山生まれ、名古屋育ち。小学校高学年頃からいじめなどが原因で心の病を患う。中学時には教師からの体罰に苦しみ、いじめが原因で不登校に。16歳で高校中退。2年間のカウンセリングを受けた後、夜間高校に入学。老人ホームでのボランティアで人の話を聞くことで聞く事の喜びを学ぶ。すぐに学校を辞めてしまう生徒が多い夜間高校で、話を聞くことにより下級生の高校中退を何度も防ぐことができ、話を聞くことの力を知る。この頃アメリカに短期留学し、魅了される。愛知県の大学院教授にアメリカは日本より100年心理学が進んでいるといわれ、心理カウンセラーを目指して渡米。カリフォルニア州立フラトン校大学院カウンセリング専攻卒業。大学院卒業後、3000時間のインターン時間を終え、国家試験を二つ合格し、現在のカリフォルニア州公認心理カウンセラーの資格を取得。子どもとその家族、重度の精神障害者とその家族、薬物中毒のクライアント等、多岐にわたり経験を積む。現在はトーランスで開業し、カウンセリングを提供。専門は、子どもとその家族、不安とうつ病。

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