前の画像へ
次の画像へ
前の画像へ
次の画像へ
前の画像へ
次の画像へ

2024年6月27日~2024年7月18日 / New York City (Diamond District), New York / その他

拡大
終了しました
会場
住所 145 West 57th Street, New York City (Diamond District), New York, 10019 USA
日程 2024年6月27日~2024年7月18日
時間
[時間詳細]

月-金:10:00 am – 6:00 pm、土:10:00 am – 5:00 pm、日・祝日は休館

[アクセス]

地下鉄
Fトレインの57th Street駅から徒歩5分
N・Q・Rトレインの57th Street駅から徒歩3分
A・B・C・D・1トレインのColumbus Circle駅から徒歩7分
B・D・E トレインの7th Avenue駅から徒歩10分

[会場詳細]

地図: https://goo.gl/maps/ChcpgDcR6CjSDemH8

Web Access No.1909833

日本クラブ特別企画展 「進化する常陸国のお雛さまと匠の技」展

この展覧会を通じて、常陸国で育まれてきた伝統工芸の美を堪能し、古き良き日本の文化を再発見していただければ幸いです。
茨城県の旧桂村(現城里町)は、かつて徳川家の城下町として多くの職人たちが集まる場所でしたが、近年、少子化の影響も含めて衰退が進んでいます。そうした状況の中、桂雛(かつらびな)三代目の小佐畑孝雄氏は、伝統を守りつつ芸術性を追求し、一年中飾れる日本初のインテリア・アートの「Hina Doll」として桂雛を甦らせました。

一般的に、お雛様は女の子の健康や成長を願って年に一度上巳の節句に飾るものですが、その固定概念を打ち破ったのが『Hina Doll』です。このひな人形は、老若男女問わず一年中楽しむことができ、飾り続けることで家族の健康や幸せを願うことができます。

本展では、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「結城紬」や京都の「西陣織」、フランスのアンティークレースなどを纏った『Hina Doll』を展示し、セレモニーやイベントに応じた飾り方をご紹介します。特に、上皇后様がお召しになった結城紬の着物と同じ反物で仕立てた着物を纏った『Hina Doll』は、本展での見どころの一つです。

また、屏風や台、灯りなどの大道具・小道具は地元の職人たちが手掛けた「すずも提灯/水府提灯」「西の内和紙」「笠間焼」「大子漆」「かな料紙」「桐細工」「組子」などで作られています。これら匠の技によるオリジナル作品も展示されます。

この展覧会を通じて、常陸国で育まれてきた伝統工芸の美を堪能し、古き良き日本の文化を再発見していただければ幸いです。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

◇ 展示内容 ◇

1. 桂雛(Katsura Hina doll):

伝統的な飾り方で展示しつつ、年齢や国籍、場所を問わず楽しめるインテリア・アートとしてのHina dollを紹介します。

また、伝統文化とアートの融合から生まれた、小佐畑氏による、『Kasane Frame』を展示します。日本の伝統色・文様の織物を主に、平安時代の貴族の嗜みである十二単に使われた「襲色目(かさねいろめ)」や欧州の伝統的な布地は、Hina Dollの衣装だけではなく、壁掛アート作品 『Kasane Frame』 にも取り入れられています。『Kasane Frame』 は、国内外の伝統的な織物を用い、中央に襲色目を配置した額装作品です。この作品は、どんな場所にも馴染むインテリアアートとして多くの人々に親しまれ、日本の文化を象徴する美しさを感じさせます。

2. 匠の技のコーナー:

– 本場結城紬(花田啓子)、西の内和紙(菊池大輔)、すずも提灯/水府提灯(ミック・イタヤ/鈴木隆太郎)、かな料紙(小室久)、大子漆(辻徹)、笠間焼(大貫博之)、桐細工(秋山利広)、いばらき組子(安達克敏)などの代表的な作品を展示します。

◇ 匠のプロフィール ◇

1. 小佐畑孝雄(桂雛三代目):

1972年茨城県生まれ。1995年、桂雛創始者初代・桂雛喜凰および祖父・二代目小佐畑喜士に師事。1996年、三代目として桂雛喜凰を襲名。2015年、城里町無形文化財指定認定を取得。国内外で個展を開催し、多数の賞を受賞しています。

2. 鈴木隆太郎(鈴木茂兵衛商店七代目):

1865年創業の水府提灯を受け継ぎ、アーティスト・ミック・イタヤとのコラボレーションで『すずも提灯』を誕生させました。

3. 花田啓子(結城紬):

1970年大妻女子短期大学被服科卒業後、茨城県結城市へ移住。夫と共に「結城 花田」を立ち上げ、結城紬を使った現代の生活に溶け込む作品を制作しています。

4. ミック・イタヤ(ビジュアルアーティスト):

1976年多摩美術大学卒業。和の照明器具『すずも提灯』のデザインを手がけ、2012年にグッドデザイン賞を受賞。

5. 小室久(かな料紙工房):

平安時代の装飾されたかな料紙の伝統を受け継ぎ、現代の「かな料紙」を制作しています。

6. 秋山利広(桐タンスのヤマキヤ三代目):

1945年創業。現在は、父と共に箪笥のデザインから製造まで一貫して手がけています。

7. 安達克敏(安達建具株式会社三代目):

1964年茨城県生まれ。組子技術で「現代の名工」に選ばれ、2022年に黄綬褒章を受賞。後進の育成にも力を入れています。

8. 菊池大輔(西の内和紙・紙の里四代目):

1972年創業の家業を継ぎ、伝統的な技法で強靭かつ優雅な和紙を製作。現代のニーズに応じたアイテムも手がけています。

9. 大貫博之(笠間焼):

東京造形大学デザイン科卒業後、笠間市で独立開窯。色彩豊かな草花のモチーフや白彩器を制作し、国内外で個展を開催しています。

10. 辻徹(大子漆):

2010年に大子漆八溝塗「器而庵」を設立。漆の木を植え、漆の一貫制作を行い、伊勢神宮御神宝の製作や数多くの賞を受賞しています。

◇三代目桂雛:小佐畑孝雄氏の言葉◇

「私が雛人形を作り始めたのは、古くから日本人の心の象徴とされてきた日本独特の色彩や文様に魅了されたからです。その最も端的な表現の一つが雛人形です。今までにないインテリアアートとして一年中楽しめる雛人形や、襲色目(十二単など衣を重ねた色合い) を表現した「Kanane in the Frame」の制作をライフワークとしています。」

皆様のご来場をお待ち申し上げております。

主催:日本クラブ
協賛:J.C.C.ファンド、関彰商事株式会社、セコム株式会社、西武信用金庫、一般社団法人MFU
協力:茨城県営業戦略部、クラフテリアートギャラリー(関彰商事)、繊研新聞
キュレーター:津延美衣

写真1:「緑の山」
世界文化遺産の本場結城紬の装束を1番上にまとった雛人形。女雛の内側の衣装と背後の屏風には、野を駆け巡る兎のいるアトリエ周辺の原風景をイメージしました。今生天皇へ献上された作品です。

写真2:「鯛尽くし:紅緋色(くれないひいろ)」
生命の息吹を表す紅緋色を大胆な構図により鯛の鱗を表現した、友禅染による丹後縮緬の装束を1番上にまとった雛人形。江戸時代、贅沢禁止令により男性は着物の裏を派手にしてお洒落した「裏勝りの美学」に使用された絵柄です。

写真3:「FISBA Dragonfly:Medium」
スイスのFISBA社のシルクを装束に纏った雛人形。蜻蛉の柄を石畳み文様の上に織り上げ、さらにその上からシルクのオーガンジーを覆うことで独特な色合いを醸しだしてます。クリスマスのシーンを演出しました。
[お問い合わせ先]
gallery@nipponclub.org
  • [登録者]The Nippon Club
  • [言語]日本語
  • 登録日 : 2024/06/14
  • 掲載日 : 2024/06/14
  • 変更日 : 2024/06/14
  • 総閲覧数 : 543 人