Chiropractic Functional Neurologist
Hiro Sugawara D.C. Hiro Sugawara, D.C.

最新コラム

第138回 : 
その偏頭痛、実は「副鼻腔頭痛」の可能性も!

バックナンバー

第1回 : 
カイロプラクティックとは
第2回 : 
成長のマイルストーン
第3回 : 
右脳と左脳
第4回 : 
脳の働き
第5回 : 
脳の好き嫌いと機能低下したときの状態
第6回 : 
成長障害に対する機能神経科カイロプラクティックの治療法
第7回 : 
ストレスって何?
第8回 : 
自閉症スペクトラム障害
第9回 : 
注意欠陥多動性障害 (Attention Deficit Hyperactivity Disorder, ADHD)
第10回 : 
学習障害 (Learning Disability)
第11回 : 
強迫反応障害 (OCD Obsessive Compulsive Disorder)
第12回 : 
バランス感覚障害
第13回 : 
めまい(Dizziness, Vertigo)
第14回 : 
てんかんと痙攣発作症状 (Epilepsy and Seizure)
第15回 : 
脳震とう (Concussion) とスポーツ、セコンドインパクト症候群 (Second Impact Syndrome)
第16回 : 
慢性疲労症候群 (Chronic Fatigue Syndrome, CFS)
第17回 : 
脳性まひ
第18回 : 
持続する原始反射 (Primitive Reflexes) と脳の成長障害の関係 (前編)
第19回 : 
持続する原始反射 (Primitive Reflexes) と脳の成長障害の関係 (後編)
第20回 : 
身体の成長 - 特に粗大な運動機能 (Gross Motor Skill) について
第21回 : 
身体の成長 - 繊細な運動機能 (Fine Motor Skill)
第22回 : 
身体の成長 - 言語 (Language) と話し方 (Speech)
第23回 : 
身体の成長 - 認識力 (Cognitive) と感覚 (Sensory)
第24回 : 
身体の成長 - 社会性 (Social) と感情 (Emotional)
第25回 : 
身体の成長 - 知能の成長
第26回 : 
身体の成長 - 聴力
第27回 : 
身体の成長 - 読解力 (Reading)
第28回 : 
身体の成長 - 免疫機能 (Immune System)
第29回 : 
身体の成長 - 知能指数(IQ, Intelligence Quotient)と感情指数(EQ Emotional Intelligence)
第30回 : 
身体の成長 - ハンド・アイ・コーディネーション(Hand-Eye Coordination)
第31回 : 
身体の成長 - コーディネーション発達障害 (Developmental Coordination Disorder)
第32回 : 
身体、精神の成長 - 選択性緘黙症(Selective Mutism セレクティブミューティズム)
第33回 : 
身体と精神の成長 - トゥレット症(Tourette Syndrome)
第34回 : 
身体と精神の成長 - アスパーガー症(Asperger Syndrome)
第35回 : 
身体精神の成長 - 広範囲の成長障害(PDD-NOS, Pervasive Development Disorder- Not Otherwise Specified)
第36回 : 
身体、精神の成長 - 小児崩壊性障害(Childhood Disintegrative Disorder)またはヘラー症候群(Heller's Syndrome)
第37回 : 
身体と精神の成長 - 聴覚解析障害(Auditory Processing Disorder, APD)
第38回 : 
五感 - 嗅覚と味覚
第39回 : 
五感 - 味覚
第40回 : 
五感 - 聴覚(Auditory System)
第41回 : 
五感 - 視覚 ~前編~
第42回 : 
五感 - 視覚 ~後編~
第43回 : 
五感:触覚 ①痛みと温度感覚
第44回 : 
五感:触覚 ②大雑把な触覚(Crude touch)、繊細な触覚(Fine touch)、振動(Vibration)、体の部分の位置感覚(Joint position)
第45回 : 
脳神経(Cranial Nerve)Cranial Nerve #1(CN 1)嗅覚神経(Olfactory Nerve)
第46回 : 
脳神経:第2番 視神経(Optic Nerve)
第47回 : 
脳神経 第3番 眼動神経(Oculomotor Nerve, CN 3)
第48回 : 
偏頭痛やむち打ちが原因で、物が二重に見える?
第49回 : 
顔を触るだけで痛い? それ三叉神経異常かも?
第50回 : 
味覚や聴力障害も引き起こす「顔面麻痺」
第51回 : 
立っていられない!耳鳴りがする!バランスと聴力を支配する 脳神経8番 内耳神経(Vestibulocochlear Nerve)
第52回 : 
”オエッ”とえずくのは健康な証拠!? 脳神経第9番 舌咽神経(Glossopharyngeal Nerve)
第53回 : 
”放浪”しながら、カラダとココロを休める脳神経第10番 迷走神経(Vagus Nerve)
第54回 : 
四十肩? その痛み脊髄副神経が原因かも!?脳神経第11番 脊髄副神経(Spinal Accessary Nerve)
第55回 : 
言語や嚥下(えんげ)などを司る脳神経第12番:舌下神経(Hypoglossal Nerve)
第56回 : 
戦う。逃げる。人類を繁栄させてきた~自律神経「交感神経」~
第57回 : 
休む。消化する。体をリラックスさせる~自律神経「副交感神経」~
第58回 : 
神経性膀胱症(Neurogenic Bladder)
第59回 : 
脚の脱力感や痺れにご用心!末梢神経~大腿神経(Femoral Nerve)~
第60回 : 
お尻や脚に鋭い痛みが走る!つらい「坐骨神経痛」
第61回 : 
息を吸うだけでイタタタタ!肋間筋肉・神経痛
第62回 : 
スポーツマンもオフィスワーカーも要注意!首、肩、腕の神経を圧迫する「腕神経叢(わんしんけいそう)」
第63回 : 
指や手首を反らせることができない! 撓骨(とうこつ)神経障害
第64回 : 
肩の痺れや脱力感を感じたら!腋窩(えきか)神経の損傷かも?
第65回 : 
過度な筋トレにご注意! 肘や前腕をコントロールする筋皮神経
第66回 : 
手が“ハサミ”のように変形する?尺骨神経の損傷
第67回 : 
正中神経が引き起こす「指」「腕」「肩」の痺れにご注意
第68回 : 
“まぶたのぴくぴく” から冠状動脈痙攣まで。筋肉の痙攣
第69回 : 
糖質制限する前に知っておきたい!GIとGLの違いとは
第70回 : 
テレビゲームでも乗り物酔いが起こる!?
第71回 : 
アメリカの健康保険について
第72回 : 
交通事故の治療に不可欠な「自動車保険」について
第73回 : 
子どもに多い斜視。脳の成長とともに解消することも。
第74回 : 
寝違えも「斜頸」のひとつ!異変を感じたら早めの診察を。
第75回 : 
旨みの素!MSGの隠れた問題とは
第76回 : 
百害あって一利なし!人工トランス脂肪酸
第77回 : 
グルテンが引き起こすさまざまな病気
第78回 : 
ガムでお馴染み。キシリトールのメリット・デメリット
第79回 : 
肩がポキポキと鳴る?それ関節炎かも。
第80回 : 
悪化すると歩行困難に!股関節の関節炎
第81回 : 
40%は遺伝が原因?「関節変形性乾癬(かんせん)」
第82回 : 
12時間痛みが続くことも!痛風とは
第83回 : 
腰痛から目の疾患まで引き起こす「強直性関節炎」とは?
第84回 : 
感染症のあとに併発する「反応性関節炎」とは?
第85回 : 
生後6カ月を過ぎた“モロ反射”の弊害とは?
第86回 : 
大人に悪影響を及ぼす“強直性迷路反射”とは?
第87回 : 
「はいはい期」まで残っていたら注意!「非対称強直性頸反射」
第88回 : 
リューマチと並び、最も多い「変形性関節炎」とは
第89回 : 
女性患者は男性の2~3倍!リューマチ性関節炎
第90回 : 
16歳以下の子どもがかかるリューマチ病
第91回 : 
バクテリアで発症!敗血症性関節炎
第92回 : 
手や足のちくちく感に要注意!
第93回 : 
24時間営業!身体の解毒作用とは
第94回 : 
気になる“まぶた”のピクピク!ほかの病気の兆候かも?
第95回 : 
ウイルスやガンと闘う!免疫機能
第96回 : 
骨の成長や骨密度維持に欠かせない!「カルシウム」
第97回 : 
野菜をたっぷり摂って、カリウム不足解消!
第98回 : 
体に不可欠なミネラル。成長や細胞修理を促す「リン」とは
第99回 : 
体に不可欠なミネラル2。解毒作用や代謝を促す「イオウ」とは
第100回 : 
高齢者の認識機能維持にも有効な「鉄分」
第101回 : 
甲状腺ホルモンを作るミネラル。「ヨウ素」の摂取量や欠乏症状は?
第102回 : 
風邪の治りが3割も早くなる!? 必須ミネラル「亜鉛」とは
第103回 : 
体を形成する「マグネシウム」。食生活によっては不足する場合も!
第104回 : 
脳機能向上や心臓病予防に効果!「セレニウム」とは
第105回 : 
インシュリン機能を高める「クロム」とは
第106回 : 
必須アミノ酸①「記憶や学習に関与するフェニールアラニン」
第107回 : 
必須アミノ酸②「アスリートの強い味方。筋肉の代謝や回復を調整するバリン」
第108回 : 
必須アミノ酸③「美容に欠かせない!コラーゲンの素を生成するスレオニン」
第109回 : 
必須アミノ酸④「快感ホルモン“セラトニン”を作るトリプトファン」
第110回 : 
必須アミノ酸⑤ 抗酸化作用や代謝促進など、マルチに活躍する物質「メサイオニン」
第111回 : 
必須アミノ酸⑥質の良い筋肉を作る「リューシン」
第112回 : 
必須アミノ酸⑦筋肉の疲労回復やアンモニアを解毒する「アイソリューシン」
第113回 : 
必須アミノ酸⑧ケガや術後の回復をサポートするライシン
第114回 : 
必須アミノ酸⑨貧血や関節痛に効果のある「ヒスティディン」
第115回 : 
一度発症すると再発の可能性大!「口唇ヘルペス」
第116回 : 
「セサモイド」:腱の中にできるゴマ粒上の小さな骨
第117回 : 
セサモイドの炎症
第118回 : 
セサモイド骨最大級!「パテラ」とは
第119回 : 
「O脚」の原因や症状、治療法について
第120回 : 
「X脚」の原因や症状、治療法について
第121回 : 
心臓病や卒中の原因に!高コレステロールについて
第122回 : 
“サイレントキラー” 高血圧とは
第123回 : 
脚のしびれや排尿問題を引き起こす「馬尾症候群」
第124回 : 
「リーキーガット症候群」とは
第125回 : 
最大ゴルフボール級に!「腎臓結石」とは
第126回 : 
女性の罹患率は男性の2倍!「胆のう結石」とは?
第127回 : 
昼間の異常な眠気は病気かも?「睡眠発作」とは
第128回 : 
疲労感や気分の浮き沈みの原因に。「睡眠無呼吸症」とは
第129回 : 
髪の毛をとかす時に肩が痛い…。「ローテーター・カフ筋肉痛症候群」とは
第130回 : 
スマホやコンピューターも原因に。「アッパークロス症候群」
第131回 : 
長時間の座り仕事には要注意!ローワークロス症候群とは
第132回 : 
運動後に頭が痛くなる人必読!「エクササイズ頭痛」とは
第133回 : 
歩行に障害が出ることも。気になる「浮腫」
第134回 : 
足をひきずるように歩く。それ「フットドロップ」かも?
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女性に多い「ドライアイ」。妊娠や閉経で症状が出ることも
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虫歯や歯周病の原因にも。「ドライマウス」に注意!
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脳や脊髄が原因で起こると危険!「咳頭痛とは」
第138回 : 
その偏頭痛、実は「副鼻腔頭痛」の可能性も!

カイロプラクティックは面白い!

カイロプラクティックはとても面白い、皆さんへお伝えしたいその不思議と魅力

2017年 3月 29日更新

第57回 : 休む。消化する。体をリラックスさせる~自律神経「副交感神経」~

前回のコラムでご説明したように、交感神経(Autonomic Nervous System)は、ファイト・アンド・フライト(Fight and Flight)反応をコントロールして、非常事態に対して体を対応出来るように体の反応を起こしてきましたが、もう一つの自律神経の副交感神経(Parasympathetic Nervous System)は、レスト・アンド・ダイジェスト(Rest and Digest)、文字通り休息と消化、つまり体がリラックスする時の体の反応と消化機能をコントロールしています。

副交感神経の機能・反応・特徴

副交感神経がコントロールしている相関図です。
画像出典:Basic Medical Key: Introduction to Autonomic Nervous System Fig 9-2

  • 人間の恒常性をコントロール(Homeostasis)する。
  • 交感神経と反対で反応が遅いシステムである。
  • 体がリラックスしている時の体の反応をコントロールする。
  • 仙骨部分の脊椎神経、脳幹、脳神経の3、7、9、10番から始まる。
  • 休息時、消化機能のコントロールする。
  • 交感神経に対して反応をする、体の修復を促す。
  • 心拍数を下げる。
  • 気管を収縮させる。
  • 筋肉をリラックスさせる。
  • 瞳孔を収縮する。
  • 胃液の分泌を活発化する(たんぱく質の消化)。
  • 胆汁の分泌を促す(脂肪の消化)。
  • 唾液の分泌を促す(炭水化物の消化)。
  • 感染症に対して抵抗を高める。
  • 尿の生産を増やす。
  • 排尿時膀胱を収縮させる。
  • 括約筋をリラックスする。
  • 排便を促す。
  • 涙腺を刺激する。
  • 体のエネルギー消費を抑える。
  • 交感神経の働きを抑える。
  • 生殖器のコントロールする。

日常生活でリラックスし、食事をして消化を潤滑に行い、栄養を吸収してエクササイズで酷使した体の痛んだところを修復して、ゆったりと読書などして過ごすためには、副交感神経により心拍を落とし、消化器官の動きを活発にして栄養補給をすることが必要です。読書をするためには、瞳孔が大きく開いていては光が多く入りすぎて字を読むことができないので、瞳孔を適度な大きさに収縮させていかなければなりません、これらは交感神経との絶妙なスイッチが行なわれて緊張、休息という状態がつくられます。

では、副交感神経が異常に強く働いてしまったときはどうなるのでしょうか。これを副交感神経優性症(Parasympathetic Dominence)と言います。

副交感神経優性症の症状

交感神経と副交感神経の違いです。
画像出典:Parasympathetic vs sympathetic: Autonomic nervous system response©2007 Nursing Education Consultants, Inc.

  • うつ病
  • 体重の増加
  • 低血圧からのめまい、立ちくらみ
  • 考えがまとまらない。
  • 低心拍数からの心臓の痙攣、不整脈などを引き起こす。
  • 慢性疲労
  • 消化器官の活動が活発になりすぎて下痢になる。
  • 思考の明確さが下がる。
  • 運動をしている時に、運動量に応じて心拍が上がらなくなり、血液を筋肉に適量送ることができず運動ができない。
  • 排尿問題が起こる。排尿時に開始するまで時間がかかったり、尿を全部出し切れずに残尿感がいつもあったりする。
  • 男性生殖器の勃起トラブルが起こる。
  • 消化器問題が起こる。少し食べてもすぐ満腹感を感じる。食欲喪失、下痢、便秘、お腹のはり、吐き気、胸焼け、食べ物を嚥下し難くなる。
  • 過剰な発汗、または過小な発汗が起こる。それゆえ体温の調節がうまくできない。
  • 瞳孔の大きさがうまく調整できなくなり、明るいところから暗いところへ行くと、瞳孔の調整が間に合わずに問題が出る。

カイロプラクティック治療の効果

自律神経は、自分の意思で思うようにはコントロールできません。また慢性のストレスや病気などで、交感神経と副交感神経の切り替えのタイミングが崩れることにより、いろいろな病気の原因になります。基本的に背骨の健康が脳を健康にし、脳の健康が自律神経のコントロールを強固にしていきます。なんとなく調子が悪い時、または慢性のストレスがある場合は、まず背骨や脳の健康を考え、カイロプラクティック医院に行かれてはいかがでしょうか。

2017年 3月 29日更新

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Columnist's Profile

Chiropractic Functional NeurologistHiro Sugawara D.C.(Hiro Sugawara, D.C.)

空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。

Hiro Sugawara, D.C.

990 W Fremont Ave Ste M, Sunnyvale CA 94087
TEL:
408-738-0707

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