Vivinavi : Mundo : () World

みなさんこんにちは。岡山市感染症エクスプレス令和7年6月16日号です。
このメールマガジンでは岡山市の感染症発生動向調査（週報）の速報について発信します。

令和7年第23週(6月2日〜6月8日)の岡山市の感染症発生動向

■百日咳（全数報告疾患）
・百日咳の報告が第23週は42件ありました。（第22週は44件）
・2025年に入り増加しており第23週まで331件の届け出があります。（2024年は4件）
・小学生や10代の患者の報告が多くを占めています。
・はじめは風邪症状ではじまり、その後けいれん性の咳発作や長引く咳症状をひきおこします。
・乳児では無呼吸発作などをおこし重症化することもあります。治療には抗菌薬が必要です。

■急性呼吸器感染症（ARI）
令和7年4月7日から急性呼吸器感染症が感染症法の5類感染症に位置付けられ、定点サーベイランスの対象となりました。急性呼吸器感染症（Acute Respiratory Infection：ARI）とは、急性の上気道炎（鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、咽頭炎、喉頭炎）又は下気道炎（気管支炎、細気管支炎、肺炎）を指す病原体による症候群の総称です。インフルエンザ、新型コロナウイルス、RSウイルス、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、ヘルパンギーナなどが含まれます。
・第23週の報告数は1239件（定点あたり68.83）で、第22週の報告数は1283件（定点あたり71.28）から減少しました。
・第23週の全国平均は定点あたり60.24（前週58.63）、岡山県平均は定点あたり59.28（前週61.56）となっています。

■ 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）
・第23週の報告数は7件（定点あたり0.39）で、第22週の報告数は11件（定点あたり0.61）から減少しました。
・第23週の全国平均は定点あたり0.92（前週0.84）、岡山県平均は定点あたり0.84（前週0.70）となっています。
・基幹定点医療機関からの新型コロナウイルス感染症の入院の報告は、第22週は1件（1.00）、第23週は1件（1.00）と大きな変化はありませんでした。

■感染性胃腸炎
・第23週の報告数は138件（定点あたり13.8）で、第22週の報告数は147件（定点あたり14.7）から減少しました。
・第20週では定点あたり20を超え2016年の冬季以来の増加となりました。

■伝染性紅斑
・第23週の報告数は16件（定点あたり1.60）で、第22週の報告数は12件（定点あたり1.20）から増加しました。
・伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症です。微熱やかぜの症状などがみられ、その後両頬に赤い発しん（紅斑）が現れます。また、妊婦が感染すると、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。
・全国は昨年末以降、報告数が多い状況が続いています。

■咽頭結膜熱
・第23週の報告数は20件（定点あたり2.00）で第22週の報告数は11件（定点あたり1.10）から増加しました。
・2023年後半に定点当たり4.5を超える大きな流行がありましたが、その流行以来の報告数の増加となっており、6週連続で増加が続いています。
・アデノウイルスによる感染症で、発熱、咽頭痛、結膜炎などが主症状です。
・くしゃみや鼻水などによる飛沫感染や、ウイルスがついた手指やタオルなどの物品を介する接触感染がおこります。石鹸を使用した流水による手洗いをこころがけましょう。

◇第23週（6/2〜6/8）の定点あたりの患者報告数と前週との比較では
※前週を（　）で表記
急性呼吸器感染症（ARI）※1 　68.83（71.28）
新型コロナウイルス　　　　　　0.39（0.61）　
インフルエンザ　　　　　　　　0.44（0.78） 　
RSウイルス感染症　　 　　　 　0.00（0.00）　
咽頭結膜熱　　　　　　　　　　2.00（1.10）　
溶連菌感染症　　　　　　　　　2.00（2.00）　
感染性胃腸炎　　　　　　　　　13.8（14.7）　
水痘　　　　　　　　　　　　　0.00（0.20）　
手足口病　　　　 　 　　　　　0.70（0.60）　
伝染性紅斑　　　　　　　　　　1.60（1.20）　
突発性発疹　　　　　　　　　　0.70（0.80）　
ヘルパンギーナ　　　　　　　　0.20（0.20）　
流行性耳下腺炎　　　　　　　　0.40（0.20）　
急性出血性結膜炎　　　　　　　0.00（0.00）　
流行性角結膜炎　　　　　　　　0.00（0.00） 　
マイコプラズマ肺炎　　　　　　1.00（0.00）　
となっています。

※1 急性呼吸器感染症（ARI）とは、細菌やウイルス等の感染による急性呼吸器症状（鼻炎、中耳炎、咽頭炎、肺炎等）を呈する症例の総称です。令和７年４月７日から感染症法上の５類感染症に位置づけられました。

【今週のトピック】高齢者帯状疱疹予防接種について
令和７年度に対象の年齢を迎える方は、高齢者帯状疱疹予防接種の費用助成を受けることができます。また、一部対象の方には、事前申請で助成券・無料券を発行します。
ワクチンの種類や金額など、詳しくはホームページをご覧ください。
　○岡山市ホームページ「高齢者帯状疱疹予防接種について」はこちら

◇例年や前週までの感染症動向については下記のホームページをご参照ください。
〇岡山市ホームページ「感染症発生動向（岡山市感染症情報センター）」はこちら
　https://mailmag.city.okayama.jp/c.p?02d373vgtJ

※この週報は速報性を重視していますので、今後の調査などの結果に応じて、若干の変更が生じることがあります。

◇感染症発生動向調査週報について詳細は下記のホームページをご確認ください。
国立健康危機管理研究機構ホームページ「感染症発生動向調査　週報（IDWR）」はこちら
https://mailmag.city.okayama.jp/c.p?12d373vgtJ


■メルマガ配信の登録解除について
　登録解除方法についてはこちらをご覧ください。
　〇岡山市ホームページ「メールマガジン　岡山市感染症エクスプレス」はこちら
　https://mailmag.city.okayama.jp/c.p?22d373vgtJ