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2018年 6月 8日更新

第4回 : セレブスタイリストインタビュー1 ~YUKIさん~

アメリカの生活が長い方は、セレブスタイリストYUKIさんの名前を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

私が、数年前にサロン買収のためにロサンゼルスに来た時、エージェントが「あの超有名なYUKIさんのサロンが売りに出ています!」と興奮しながら連絡をくれたのを、今でも覚えています。しかし実は、エージェントの勘違いで日本人のYUKIさんのサロンではなく、アメリカ人のYuki Sharoni氏のサロンが売りに出ていたのですが、縁あって結局、私はそのYuki Sharoni氏のサロンを買収することになったのです。

私が実際に日本人のセレブスタイリストYUKIさんにお会いしたのは、買収後にYuki Sharoni氏から彼を紹介してもらったことがきっかけでした。日本人のYUKIさんもYuki Sharoni氏も、長年ビバリーヒルズエリアでサロンを経営していたため、お互いに友達同士でした。また名前が似ているので、それぞれのお客様が間違って相手のサロンに電話をかけてしまうことも多かったようです。

さて、少々前置きが長くなりましたが、今回は日本人スタイリストのYUKIさんのインタビューをお届けします!

大谷翔平選手が登板したエンゼルスの試合観戦後にキャップをかぶってサロンワークしていました。

TAKA(私): 
YUKIさんは、いつアメリカ(ビバリーヒルズ)に来られたのですか?そしてきっかけは何だったのでしょうか?
YUKIさん(以下敬称略): 

こちらに来たのは、僕が24歳の時です。横浜で生まれたのですが、父が米軍キャンプで働いていて、洋服も食べ物もみなアメリカのものだったのです。サンデー・スクールに通っていて、サンクスギビングを祝ったり、アメリカの映画を観たり、港にはアメリカ人がたくさんいて大きな影響を受けました。3、4歳の頃には、海の向こうは何があるのかな?と、海を渡って外国に来ようと思っていました。

TAKA : 
そんな小さいころから、海外に来ようと思っていたのですね(笑)。日本ではどの美容学校に通うわれたのでしょうか?
YUKI : 

マックスファクター(男女共学)を卒業しました。日本では石渡 潔(近代美容の礎を築いた美容師)、麻生こうじが私にとって先生だった。川島文夫(PEEK-A-BOO代表)が同じ世代です。東京に行くと川島さんとはよく食事を共にする仲です。

TAKA : 
そうそうたる方達ですね(笑)。英語などはどこで学んだのですか?
YUKI : 

米軍キャンプにすぐに入りました。そこで英語とカルチャーの勉強をしました。

TAKA : 
日本では美容師免許を持っていましたか?
YUKI : 

日本の美容師ライセンスを持っていました。当時は、ファッションショーなどの仕事もしていました。その後、ロサンゼルスにあった山野美容学校に入ったんです。当時はウィルシャー通り(ビバリーヒルズ)にあったけど、今はマリネロになったのかな。

TAKA : 
当時美容師として、アメリカでの目標をお持ちでしたか?
YUKI : 

僕は最初からアメリカのファースト・レディーの髪を手がけたかったんです。そのつもりでアメリカに来ました。

TAKA : 
その夢は達成したのですか?
YUKI : 

夢ではなくてね「目的」です。もちろん叶えました。ナンシー・レーガン元大統領夫人の髪を手がけました。日本で待っててもファーストレディーは来ない。ですから自分からアメリカに行くことにしました。

TAKA : 
なるほど。夢ではなく「目的」として考えることが重要ですね!
YUKI : 

トランクとバッグの荷物2つでロサンゼルス国際空港に来ました。学校は決まっていましたが、ホテルなどは決めておらず、どうにかなるだろうと思って来たのです。泊まるところがないから、まず最初に学校に行って、そこで知り合った学校の生徒の家に最初の2、3日は泊まったのです。茂木さん(日本の高度なカット技術をアメリカに持ち込み、ハサミ等の日本の優れた美容道具をアメリカに広めるなど日本と世界の理美容業界を繋げ、世界で活躍する日本人ヘアスタイリストのパイオニア)には、その頃にロサンゼルスで出会いました。茂木さんとはお茶にいく仲です。

TAKA : 
山野美容学校卒業後はどうされたのですか?
YUKI : 

美容学校を6カ月で卒業し、加州コスメトロジー・ライセンスを取得しました。日本で美容師をしていたので早かったですね。

TAKA : 
最初に就いた仕事は何だったのですか?
YUKI : 

ビバリーヒルズでヘアドレッサーをしていたダンさんが、アシスタントを探してると聞いて、そこで働きました。その時から、日本人スタイリストは重宝されていたと思います。アシスタント時代は、長時間働くことは、むしろありがたいと思っていました。

TAKA : 
忙しく疲れると辞めてしまう方が多い中で、YUKIさんのそのお考えは稀有ですね!
YUKI : 

その後も、ずっとビバリーヒルズで働いていました。せっかくアメリカに来たのですから、その中心エリアで働きたいと思っていました。今でもそうです。日本でいうと六本木とか銀座ですね。

TAKA : 
なるほど。その分競争はほかのエリアより激しくお客さまの注文も高いと思いますが、その方がやりがいを感じるということですね。その後はどうされたのでしょうか?
YUKI : 

自分のサロンをバートン・ウェイ沿い(ビバリーヒルズ)にオープンしました。

TAKA : 
その時はかなり投資されたのですか?
YUKI : 

そうですね。幸い、投資金は比較的低くてすみましたが。Los Angeles Times、VOGUE、 Hollywood Reporterなど、あらゆる美容雑誌に自分の記事が載りました。オープンから3年経って、リースの料金が上がり店も小さかったので、サンセット大通り(ハリウッド)に移ったんです。映画『サンセット大通り』の影響もあったかもしれません。そこで32年間サロンを経営していました。20人以上のスタッフを雇ってましたね。

TAKA : 
32年間ですか…。10年でも大変なのに凄いですね。場所もいいですし、大きなサロンだったので、家賃は相当高かったのではないですか?
YUKI : 

15年前で当時家賃は2万ドルでしたね。

TAKA : 
お話を聞いているとトントン拍子ですが、どこでブレイクされたのでしょうか?
YUKI : 

ずっとです(笑)。バーバラ・ウォルターズさん(アメリカの有名なジャーナリスト/テレビ司会者。日本の黒柳徹子さんのような方)を担当していました。彼女と世界中飛び回っていましたね。エミー、オスカー、トニー、ゴールデン・グローブなど、有名な授賞式にはいつも一緒にいて、彼女のヘアメイクを担当していました。それから女優のルシル・ボールさんや俳優のマーロン・ブランドさんのヘアも手掛けました。

TAKA : 
凄い人たちばかりですね。世界のスタイリストとも交流はありましたか?
YUKI : 

パリのアレキサンドラ、ニューヨークのケネス、それからビダルサスーンとは交流がありました。

TAKA : 
ビダルサスーンですか…。凄いですね。
YUKI : 

ずっとVOGUEの表紙のヘアメイクをしていた須賀勇介さんとは友人で、「東(イーストサイド)のユウスケ、西(ウエストサイド)のユキ」と言われていました。

TAKA : 
YUKIさんはまずアメリカで有名になって、それから日本でも名が知られるようになったんですよね。
YUKI : 

おそらくアメリカのメディアに取り上げられたからでしょうかね。

TAKA : 
日本の芸能人の方も数多く手がけられていますよね。
YUKI : 

宮沢りえさん、松田聖子さん、森進一さん、それから森さんの息子さんでOne OK RockのTakaさんなど、著名人を手がけています。

TAKA : 
素晴らしいですね! オーナーとしてのご苦労はありますか?
YUKI : 

苦労はないです(笑)。スタッフに恵まれましたので。

TAKA : 
YUKIさんのアシスタントも、皆スタイリストとして有名になっていますね。きっとYUKIさんのご指導がよかったのでしょう。当時経営されている店のマネージメントはご自分でされていましたか?
YUKI : 

全部自分でやってました。経理以外は全部です。全体の動きわかるからよかったです。

TAKA : 
YUKIさんなら、オリジナルプロダクト開発の話もあったのでは?ORIBE(ニューヨークのヘアスタイリスト。Luxury Brand PartnersとともにORIBEブランド確立。2017年12月にKAOが買収)のように。
YUKI : 

ORIBEもよく知ってます。日本からプロダクト開発のオファーやパートナーの依頼があったけどお断りしました。そういう欲はあまりないので。

TAKA : 
最近日本に一時帰国されましたか?
YUKI : 

年に2回は日本に帰っています。必ず桜の時期には、日本の桜を見に帰ります。桜からエネルギーをもらえます。日本の桜はエネルギーの源です。

TAKA : 
カッコイイですね!最後に、これからハリウッドを目指すスタイリストにメッセージをお願いします。
YUKI : 

努力すれば目的は叶う!そして健康が一番。健康ならエネルギーが自然と湧いてきます。

TAKA : 
ありがとうございました。僕も先生からエネルギーを貰いました!
インタビューを終えて

YUKIさんは、アメリカで日本人スタイリストとして成功した第一人者。YUKIさんのお店で働いていたスタイリストが今オーナーやセレブスタイリストとなり、ビバリーヒルズやハリウッドで活躍しています。同世代とおっしゃっていた川島文夫氏をはじめ、伝説の美容師と呼ばれる須賀勇介氏と並び称されるべきセレブスタイリスト(美容師)であり、ビバリーヒルズを舞台に世界のセレブを美の虜にした、唯一の伝説的ヘアメイク・アーティストです。ちなみにYUKIさんは現在MLBで大活躍のロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平選手を応援しているとのことです。

YUKIさんに学ぶ ~セレブスタイリストになるための5つのポイント~
  • 何ごとにも美的好奇心を持つ。
  • 身の置き場所が良くする(ビバリーヒルズ、ハリウッド)。
  • 努力を惜しまず目的をはっきりする。
  • いつもプラス思考でいる。
  • 感謝の気持ちを人一倍持つ。
YUKIさんが勤務している店舗情報
クリストフサロン ビバリーヒルズ店

https://cristophe.com/beverly-hills/salon/

YUKIさんに関するご質問など、お気軽にお問い合わせください。

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2018年 6月 8日更新

お気軽にお問い合わせください。

takashi@yukastylebh.com

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Columnist's Profile

エージェント(AGENT)Yuka Takahashi(YUKA ENTERPRISES)

幼少期より美容に興味を示し、あらゆる美容品を購入し、自ら美容プロダクトの研究をはじめる。その後カラーアナリスト、スタイルコンサルタントなどの資格を取得。22歳で年商100億円の美容関連会社の役員になる。クライアントへの美容アドバイザーとしても活躍。その後、2013年にビバリーヒルズの高級美容総合サロン Yuki Sharoni Beauty & Lifestyle社を買収。現在、ウエストハリウッドのロバートソンでYuka Styleサロン、美容アカデミーを経営する傍ら美容経営者、スタイリスト、美容学生へのコンサルタント・アドバイザーとしても活動している。

日本人スタイリストの活躍を拡げるためカリフォルニア州のタレントエージェントライセンスを取得。スタイリストエージェントとしての生涯目標は日本人スタイリスト3人、ORIBE* レベルまでプロデュースすること。

* ORIBEはニューヨークのヘアスタイリスト。Luxury Brand PartnersとともにORIBEブランド確立。2017年12月に日本企業のKAOが買収。Yuka Styleもこれに関与している。https://www.oribe.com