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【ココロの健康のために】CA州公認心理カウンセラーが伝える正しい心理学
落ち込みたくない、心配しすぎたくない、子育てで悩みたくない。そんなあなたに、「うつ病と不安、子どもとその家族」専門のCA州公認心理カウンセラーが、心に関しての正しい知識や対処法をお教え致します。
第16回 : 心の健康に悪影響を及ぼしやすい3つの日本文化の闇
こんにちは。カリフォルニア州公認心理カウンセラーの荒川龍也です。
日本人の文化は大変誇らしいものです。一方で、心の専門家として今まで数多くの日本人にカウンセリングを提供してきた経験から、心に悪影響を及ぼしやすい日本文化の側面も頻繁に見受けられます。今回はこのお話をさせて頂きます。
日本人にとって他人(注:この場合、家族も含めた自分以外の他人を意味します)に迷惑をかけることは絶対悪であると考える方が非常に多くいらっしゃいます。これが理解できていなければ、日本人として日本で生きることは非常に難しいといっても過言ではありません。もちろんこの文化は非常に良い面もあると同時に、弊害にもなり得ます。
- 人に頼まない
-
昔から言われているように、人は1人で生きていける生き物ではありません。 助け合いあって生きていく生き物です。よって、助けが必要であればそれを他の人に頼むのは至極当然のことです。しかし、この「迷惑をかけてはいけない」という文化を順守しようとし過ぎるあまり、どん底に落ちてしまうまで助けを求めない方が多いです。その結果、もう少し早く助けを求めていれば心の病にならなくてすんでいたであろうという人はたくさんいます。
- 必要以上に申し訳なく思う
-
また、実際に助けを求めることができたとしても、助けてもらったことに対して、感謝ではなく「申し訳ない」と思ってしまうのも日本文化の特徴です。しかし、ほとんどの場合、助けた側というのは別に迷惑を被ったとは考えていません。このように申し訳なく思うことで、「自分なんかが助けられてしまって…」と自己卑下してしまう方が非常に多いです。これは結果的に心の健康に悪影響を及ぼしかねません。
さまざまな文化がある中、男尊女卑という文化は良い面を見出しにくい文化の一つです。特に家族の間でこれは顕著に表れます。例えば、共働きの家庭であれば男性も家事と育児をするべきです。働いている女性が1人で、仕事だけではなく家事も育児もこなすのは非常に難しいです。共働きでなく、女性側が専業主婦だったとしても、男性は家事育児をある程度はするべきです。なぜなら、人間というのは昔から親以外の近所の人も含めた多くの大人が関わって子どもを育てていたので、昨今の主なシステムである「家事育児は母親だけに任せる」という、いわゆる「ワンオペ」は非常に無理のあるやり方なのです。
最近では男性が家事・育児をするのを見かけるようになりましたが、それでも男性が家事育児を全くしないというのはいまだに存在します。そして、女性も男性も男尊女卑の家庭で育てられたため、そのやり方しか知らないという場合がほとんどです。この結果、女性側は男性側に言いたいことが言えなかったり、女性が常に自信が無い状態だったり、この状態を見た子どもが同じように男尊女卑の文化を受け継いでしまったり、子どもが女の子の場合母親と同じように自信の無い大人になってしまったり…。このようにデメリットは枚挙にいとまがなく、これらデメリットの全ては心の健康に良い影響を与えず、最終的に心の病の原因の一つになりかねません。
最後に御紹介したい、悪影響を及ぼしやすい文化的側面が「以心伝心」という考え方です。率直に申し上げて、「言わなくても伝わる」というのは無理難題です。人間は自分以外の他人とコミュニケーションを取るために言葉を生み出しました。言葉を使えば伝えたいことが伝わる可能性が格段に上がり、逆に言葉を使わなければ伝えたいことは伝わらない可能性が非常に高いのです。日本人は「言わなくてもわかる」「空気を読む」「直接的に伝えてはいけない」などなど、とにかく相手が何を考えているかを読むことを要求する文化です。しかし、多くの場合、これがミスコミュニケーション、誤解、思い込み、すれ違いなどなど、人間関係のコアな問題を生み出していく主な原因なのです。言うまでもなく、これらは人間関係の悩みを悪化させ、心の病の原因になりかねません。分かり合うためには話す必要がある、ただこれだけの単純なことを日本文化は非常に難しくさせてしまうのです。
生まれ育った文化は心と体に染みついており、すぐに方向性を変えることは非常に困難です。しかし、気づかなければ何も始まりません。まずはこのような文化の側面がどれくらいあなた自身に悪影響を与えているかを意識して生活してみることから始めてはいかがでしょうか。
正しい知識を得て頂ければ幸いです。
荒川龍也 LMFT (#82425)
カリフォルニア州公認心理カウンセラー
2021年12月 13日更新
アダルトチルドレンからの脱却には正しい知識を得て、心理カウンセリングを受ける事が一番の近道です。しかし、費用などのさまざまな理由で心理カウンセリングを受けられない方が大変多いことに気付きました。そして、残念ながらそういう方はインターネットで対処法などを探すのですが、日本の精神医療の大幅な遅れが原因で正しい情報ではなく間違った情報を得てしまい、それがさらにアダルトチルドレンの状態を悪化していることにも気付きました。
このような方のために、心理カウンセラーとして自分に何ができるかを考えオンラインコースを作成いたしました。こちらが詳細になります。
オンラインコースでは、心理学先進国である米国の大学院を卒業した心理カウンセラーから、正しい心理学の情報によるアダルトチルドレンからの脱却法を学んで頂くことで、生きづらさの緩和が期待できます。ご興味のある方はお気軽にご連絡下さい。
ご質問等があれば、メール(tatsuya.arakawa.lmft@gmail.com)、
もしくは下記フォームよりお気軽にご連絡ください。30分間の無料コンサルテーションも提供しています。
荒川龍也 LMFT (#82425)
カリフォルニア州公認心理カウンセラー
Columnist's Profile
- カリフォルニア州公認心理カウンセラー (Licensed Marriage and Family Therapist)荒川龍也(Tatsuya Arakawa Therapy)
富山生まれ、名古屋育ち。小学校高学年頃からいじめなどが原因で心の病を患う。中学時には教師からの体罰に苦しみ、いじめが原因で不登校に。16歳で高校中退。2年間のカウンセリングを受けた後、夜間高校に入学。老人ホームでのボランティアで人の話を聞くことで聞く事の喜びを学ぶ。すぐに学校を辞めてしまう生徒が多い夜間高校で、話を聞くことにより下級生の高校中退を何度も防ぐことができ、話を聞くことの力を知る。この頃アメリカに短期留学し、魅了される。愛知県の大学院教授にアメリカは日本より100年心理学が進んでいるといわれ、心理カウンセラーを目指して渡米。カリフォルニア州立フラトン校大学院カウンセリング専攻卒業。大学院卒業後、3000時間のインターン時間を終え、国家試験を二つ合格し、現在のカリフォルニア州公認心理カウンセラーの資格を取得。子どもとその家族、重度の精神障害者とその家族、薬物中毒のクライアント等、多岐にわたり経験を積む。現在はトーランスで開業し、カウンセリングを提供。専門は、子どもとその家族、不安とうつ病。
Tatsuya Arakawa Therapy
- TEL:
- 424-254-8823
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- 424-206-4903
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