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「あおもり歴史トリビア」第578号(令和5年11月17日配信)

「あおもり歴史トリビア」第578号(令和5年11月17日配信)

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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。歴史資料室の村上です。現在、歴史資料室では企画展示「学び舎の思い出―学校旧跡めぐり3」を行っています。今回の展示では長島小学校や甲田小学校、横内小学校などの学校を取り上げました。横内小学校雲谷校舎閉校式のプログラムなど初公開の資料もありますので、市民図書館へお越しの際はぜひご覧ください。

さて、今日はこの展示の中から浜田小学校に関する話題をお届けします。浜田小学校は昭和48年(1973)4月に開校し、令和4年(2022)度に創立50周年を迎えました。開校の背景には桜川地区や勝田地区における児童数の急増がありました。
昭和45年、市は浦町小学校と筒井小学校の児童数が増加して収容能力の限界を超えていることを受け、小学校の新設を計画しました。この学校が現在の浜田小学校にあたりますが、昭和45年12月の市議会第4回定例会では「奥野小学校」と呼ばれていました。また、設置場所は浦町字奥野(現在の奥野中央公園附近)を想定していました。

しかし、翌年6月の市議会第2回定例会では名称が「中央小学校」に、設置場所が浜田字豊田(現在の浜田小学校の位置)に変わっています。計画変更の理由として杉田貞作教育長は「南奥野地区の土地区画整理事業」を挙げています。
「南奥野地区の土地区画整理事業」とは昭和50年度から平成18年(2006)度まで実施された奥野第一土地区画整理事業のことです。昭和43年の八甲田大橋開通以降、東北本線(現青い森鉄道線)の南方で無秩序な宅地開発が進んだことから、住宅地としての土地利用に適した道路や公園を整備することを目的として土地区画整理事業が行われました。昭和45年には事業実施に向けた調査が始まっています。

教育長は土地区画整理事業が進展すればこの地域に小学校をもう一校建てなければならない状況になるという見通しを示した上で、まずは観光通りの東側に「中央小学校」を建設するべきと説明しました。もう一校の新設については土地区画整理事業の状況をみて考えるとしています。「中央小学校」の校舎建設に関する議案は市議会で可決され、鉄筋コンクリート3階建ての校舎が建設されました。校名は浜田小学校に決まりました。

なお、この地域では児童数の増加が続き、昭和55年に浜田小学校と金沢小学校の学区の一部を統合して大野小学校が新設されました。教育長が説明した通り、もう一校建てなければならない状況になったのです。但し、設置場所は「奥野小学校」の予定地とは異なる大野字若宮(現在の住所表記は東大野一丁目)でした。

※今回の内容は『青森市議会史 自昭和四十四年至昭和四十七年』(1984年 青森市議会)『昭和46年第2回定例会 青森市議会会議録』(1971年 青森市議会事務局)を参考にしています。


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青森市民図書館 歴史資料室
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp

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  • 登録日 : 2023/11/16
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