最新コラム
- 第20回 :

- 夫婦共働きの税務戦略-マリッジ・ペナルティとは?
バックナンバー
- 第1回 :
- 出国税って何? ~日本へ完全帰国する場合は税金がかかるかもしれません!
- 第2回 :
- タックスリターンについて①
- 第3回 :
- タックスリターンについて② ~控除やアメリカ国外の資産~
- 第4回 :
- アメリカ国外の贈与や銀行口座は申告を忘れずに!「FBAR」について
- 第5回 :
- 「ターボタックス」では教えてくれない節税例 ~前編~
- 第6回 :
- 「ターボタックス」では教えてくれない節税例 ~後編~
- 第7回 :
- ビジネスにおける控除可能な出費について
- 第8回 :
- 日々の通勤に関する控除 ~前編~
- 第9回 :
- 日々の通勤に関する控除 ~後編~
- 第10回 :
- 2022年度のタックスリターンについて
- 第11回 :
- 車の購入と節税
- 第12回 :
- 日本に滞在している方はお忘れなく!外国居住証明書「W-8BEN」とは
- 第13回 :
- 日本の親から相続したら、IRS に報告を!
- 第14回 :
- 2023年度のタックスリターンについて
- 第15回 :
- 2023年度のタックスリターンについて ~個人と小規模事業主 確定申告の流れ~
- 第16回 :
- IRSから手紙が来たら
- 第17回 :
- アメリカの確定申告(Tax Return)の基本:日本との決定的違い
- 第18回 :
- 「居住者」と「非居住者」の境界線とは? 滞在日数で判断
- 第19回 :
- アメリカでの住宅購入 固定資産税の相場と「住宅ローン利子控除」の活用法
- 第20回 :
- 夫婦共働きの税務戦略-マリッジ・ペナルティとは?
米国公認会計士による、わかりやすい!会計・税金101
アメリカの生活ではつきものの、お金の話、会計や税金にまつわる基本情報や知っていると役に立つトピックスを選んでお届けします。
第20回 : 夫婦共働きの税務戦略-マリッジ・ペナルティとは?
税務においては、共働き世帯が損をするという話を聞いたことがあるでしょうか?今回は、高所得カップルが知っておくべき「マリッジ・ペナルティ」と税務戦略についてご説明します。
ロサンゼルスにも、テック企業勤務のご夫婦など、世帯年収が高い「パワーカップル」が多くいらっしゃいます。一般的にアメリカでは、夫婦合算申告(Married Filing Jointly)が有利とされていますが、高所得世帯においては、結婚して合算することで逆に税負担が増える「マリッジ・ペナルティ」が発生することがあります。
アメリカの税率は累進課税ですが、最高税率に近い層では、「独身2人の税率区分の枠」を足した額よりも「夫婦合算の税率区分の枠」の方が狭く設定されている場合があります。これにより、2人の所得を合算することで、より高い税率が適用されてしまう現象が起きます。これがマリッジ・ペナルティです。
高所得者には通常の所得税に加え、通称“オバマケア”に関連する追加税がかかります。
- 追加メディケア税(Additional Medicare Tax): 給与などが一定額を超えると0.9%追加。
- 純投資所得税(NIIT): 配当やキャピタルゲインに対し3.8%追加。これらの「しきい値」は、夫婦合算の方が独身2人分より低く設定されているため、共働き夫婦はターゲットになりやすい傾向があります。
「それなら、個別申告(Married Filing Separate)の方がいいのでは?」と思われるかもしれませんが、個別申告を選ぶと多くの税額控除が使えなくなるなどのデメリットも大きいため、慎重な判断が必要です。また、アメリカの州によっては「夫婦共有財産州(Community Property State)」であるため、所得を単純に半分ずつとみなすルールがあり、個別申告の計算は非常に複雑になります。
高所得の共働き世帯にとって、税金は最大の出費項目の一つです。退職口座への拠出や、タイミングを分散した資産売却など、世帯全体での戦略的なタックスプランニングが重要です。具夫婦のキャリアと資産を守るため、ぜひ一度専門家の診断を受けてみませんか?
2026年 5月 26日更新
Columnist's Profile

- CPA、米国公認会計士尾崎真由美(Todd's Accounting Services / 尾崎会計事務所)
法学修士、経営学修士、尾崎会計事務所代表、シアトル国際会計代表も兼務。長年にわたる経験と知識で個人のお客さまから法人のお客様まで、個々のニーズに合わせたサービスを提供してきた。個人向けタックスリターン、相続税、その他タックスプランニングはもちろん、法人向けサービスとして会社設立サポートやアウトソース、ブックキーピング、会計税務コンサルティング等、幅広いサービスを展開。親切、お客さまに満足していただけるサービスを提供する。
Todd's Accounting Services / 尾崎会計事務所
- TEL:
- 877-827-1040
- EMAIL:
- info@1040me.com
バックナンバー
BACK ISSUES- 第1回 : 出国税って何? ~日本へ完全帰国する場合は税金がかかるかもしれません!
- 第2回 : タックスリターンについて①
- 第3回 : タックスリターンについて② ~控除やアメリカ国外の資産~
- 第4回 : アメリカ国外の贈与や銀行口座は申告を忘れずに!「FBAR」について
- 第5回 : 「ターボタックス」では教えてくれない節税例 ~前編~
- 第6回 : 「ターボタックス」では教えてくれない節税例 ~後編~
- 第7回 : ビジネスにおける控除可能な出費について
- 第8回 : 日々の通勤に関する控除 ~前編~
- 第9回 : 日々の通勤に関する控除 ~後編~
- 第10回 : 2022年度のタックスリターンについて
- 第11回 : 車の購入と節税
- 第12回 : 日本に滞在している方はお忘れなく!外国居住証明書「W-8BEN」とは
- 第13回 : 日本の親から相続したら、IRS に報告を!
- 第14回 : 2023年度のタックスリターンについて
- 第15回 : 2023年度のタックスリターンについて ~個人と小規模事業主 確定申告の流れ~
- 第16回 : IRSから手紙が来たら
- 第17回 : アメリカの確定申告(Tax Return)の基本:日本との決定的違い
- 第18回 : 「居住者」と「非居住者」の境界線とは? 滞在日数で判断
- 第19回 : アメリカでの住宅購入 固定資産税の相場と「住宅ローン利子控除」の活用法
- 第20回 : 夫婦共働きの税務戦略-マリッジ・ペナルティとは?

