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私が、診察や治療において最も大切にしていることは「患者さんが治療を受けにきている理由」を把握することです。ですから、まずは治療に先駆け、患者さんと直接お会いして、入念なコンサルテーションを行います。治療法の説明はもちろん、患者さんの悩みを組み取った上で、具体的な治療計画を提示します。また、虫歯や埋没歯がある場合は、一般歯科医や口腔外科医と連携して治療を行ってから、矯正治療をスタートさせます。

治療の前の検査が十分でなければ、インビザライン治療計画を立てることができません。できるだけ早く、さらに経済的・身体的にも負担が少ない治療を実現するためにも、「診断の精度」と、それに基づく総合的な判断が重要なのです。そこで、当院は、アライナー製作の要となる歯型を取る際、最新の3Dスキャナー「iTERO」を使用しています。以前は、歯科用の柔らかい粘度のような材料で歯型を取っていました。しかし、この方法では、どうしても変形が生じてしまうのです。たとえわずかなズレや歪みであっても、アライナーを製作するときに大きな影響が出てしまいます。しかし「iTERO」を使用すると歯型に全く変形が起こらないので、できあがったアライナーは、従来のものに比べて、密着度を20～30％以上も向上させることができるのです。さらに、インビザライン社のラボでもデジタルデータ作りにかかる時間が大幅にセーブできるので、通常より早く、より正確な治療が可能です。また、当院では、デジタルパノラマX線写真や臨床写真検査などを、初診に限り、無料で行っています。

インビザラインの治療にかかる期間は、ワイヤーと同様に、通常は6～8カ月から、長くても1年半ほどです。しかし、通院回数は、ワイヤー治療に比べ少なく、通常8～12週間ごとに通院します。最初のアライナー装着開始から3週間後にチェックや歯のポリッシュ、そしてアタッチメントを付けていきます。

患者さんによって異なりますが、インビザラインの場合、全てのアタッチメントを取り、ワイヤー治療と同様に、リテイナーに移行します。