Column

いまなぜモンテッソーリ教育なのか?

Updated on 2022/ 3/ 31

Vol.37 : MIA Village対談:Miwako Cichonさん(ボランティア団体Nova Vita Foundation代表)

モンテッソーリ国際学園は、昨年、イベントネットワークMIA Villageを開村し、在園生の保護者が気軽に参加できるイベントや情報交換の場を提供しています(詳細は、第32回33回コラムを参照)。今回は、モンテッソーリ国際学園にも関わりの深いボランティア団体「Nova Vita Foundation」をご紹介します。同団体の創立者であるミワコ・シションさんにお話をお伺いしました。

炭川純代さん(以下:純代)

Nova Vita Foundationは、高校生を中心にしたボランティアグループだそうですね。

シションさん(以下:シション)

はい。「子どもたちの好奇心を刺激し、自ら未来への扉を開く力を身につけさせる」 をミッションとして掲げ、昨年から正式に活動を開始しましたが、創立以来、イベント開催から、ビーチ清掃、ヘアドネーション、高齢者のランチ準備、熱海市の災害支援寄付活動など多岐にわたる活動を行っています。現在はウェブサイトページ更新から、イベント企画、運営も高校生主体で行っています。

純代:

モンテッソーリ国際学園でのイベントにも深く関わっていらっしゃいます。今年開催された当園の運動会でも多大なサポートを頂きました。

シション:

実は、私の三女がモンテッソーリ国際学園を2016年に卒業した生徒なんです。ボランティア活動に携わっているのは、現在高校生の長女と次女です。モンテッソーリ国際学園では「家族写真撮影会」や「ストーリータイム」「クラフトブース出店」そして運動会などに参加させていただきました。ボランティアの高校生の中には、自分たちが卒業した学校でボランティア活動ができる生徒もいるので良い経験ですよね。

純代:

団体を創立した理由は何ですか?

シション:

Nova Vitaはラテン語で「新たな人生」という意味なんです。 子どもたちが自らの好奇心を基に、想像し行動し共に作り上げていく中で、社会に貢献する自立した大人になっていく場所を提供したいと思いました。コロナ禍で大人はもちろんですが、子どもたちも大変な思いをしています。自分を見失ってしまったり居場所を見つけられなくなった子どもたちが、Nova Vita Foundationで新たな自分を見いだし、強く動き出してくれていることに感動しています。ボランティアを通じて、学校の枠も超えた友達ができ、人に「ありがとう」と感謝されることを経験し、そのためにさらにスキルを磨いたり学ぶことにもつながっています。ちょうどその頃、純代先生から「『ありがとう』は魔法の言葉」ということを当時通園していた娘に教えてもらいました。まさにその通りなんです。この活動には「ありがとう」がこだまして皆のハッピーの連鎖につながっているんです。

純代:

創立してからパンデミックになり大変な時期があったとお伺いしました。

シション:

NPOの中でも501(c)3という税金控除にもある種類の団体の場合は、申請や認定も難しいようなのですが、2019年に弁護士に依頼せず、自分たちで全て手続きを完了しました。ところがまもなくコロナ禍になりすっかり状況が変わってしまって活動ができないままで時が過ぎてしまいました。夫の友人も立ち上げに協力してくれたのですが州外に引越しされ、いっそやめてしまおうかと考えたこともありました。けれど、どうせやめるのならその前にやりたいようにやってみようと。それが魔法にかかってどんどん広まっている状態です。

純代:

今後のイベントなどについて教えてください。

シション:

4月に開催する「アニメフェスタ」は、SEGA(SEGA Corporation)から子どもたちの活動を応援したいということで寄付金を頂きました。それに報いたいという思いがきっかけで出店を決めました。子どもたちによるプロ並みのアート作品に驚いています。頑張って作った作品のいい発表の場になってくれたらと思っています。また、8月には「夏祭り~Summer Fest at Tanaka Farm~」を開催します。これも高校生を中心としたメンバーによる発案、企画、準備、実行によって開催されています。

純代:

今後も、本コラムではNova Vita Foundationの活動の様子を定期的に取り上げていきたいと思っています。

シション:

ありがとうございます。子どもたちの秘める計り知れないパワーを、陰で見守り、時に適切な距離感でサポートすることが私たち大人の役目だと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ミワコ・シションさん(Miwako Cichon)
Nova Vita Foundation代表

    4児の母。日本ではオリンピックチーム所属(旭化成)。陸上競技で日本一になった経験がある。Nova Vita Foundation内の「アニメ部」「クラフト部」に続き、「運動部」を立ち上げ活動の場をさらに広めることを目標としている。

炭川純代さん
モンテッソーリ国際学園ディレクター/MIA Village発起人

    2003年に University of California Los Angelesで心理学学士号取得。2009年College of St. Catherineで教育学の修士号取得。モンテッソーリ国際学園主宰。Japan Montessori Institute Teacher Training Center (AMS accredited)Director。2020年に、在園生保護者と共にイベントネットワーク「MIA Village」を設立した。

MIA Village
(写真1)
(写真2)
(写真3)
(写真4)
  • (写真1)高校生を中心としたボランティア団体「Nova Vita Foundation」
  • (写真2~4)今年行われたモンテッソーリ国際学園の運動会。準備などさまざまなサポートを行った。
Nova Vita Foundation今後のイベント
4月2日(土)アニメフェスタ
6月10日(金)ファンドレイジングパーティー
8月7日(日)夏祭り~Summer Fest at Tanaka Farm~

Updated on 2022/ 3/ 31

お知らせ
「2022—2023年度」新規生徒募集!
  • 「2~3歳クラス」募集開始
  • 「4歳クラス」定員残り3人(男児2名/女児1人)
  • 「キンダーガーテン」ウェイティングのみ
  • 「小学部1~3年」定員残り2人

※2022年5月11日時点の情報です。詳細は以下まで問い合わせください。

TEL: 714-444-2733
EMAIL: info@monteintel.org

皆さんのご意見、ご相談等ございましたら以下までご連絡ください。

info@monteintel.org

Columnist's Profile

ディレクター
Sumiyo Sumikawaモンテッソーリ国際学園

公益財団日本モンテッソーリ綜合研究所研究員。モンテッソーリ国際資格取得コース (AMS認定) ディレクター。日本にてモンテッソーリ教師の資格を取得。幼稚園教諭として幼稚園に5年間勤務。その後、更にモンテッソーリを学ぶために渡米。American Montessori Society (AMS) 認定の幼児及び小学部の資格を取得し、Casa Montessori School にて3-6歳児のクラス担任として7年間勤務。2003年 University of California Los Angeles、で心理学学士号取得。行動療法士として自閉症児の支援をし、その活動の一環として、自閉症やその他の障害をもつ子どもたちにミュージカル“Cats”を指導。障害児とその兄弟姉妹たちで結成した“Miraclecats”のディレクターを務める。2009年College of St. Catherineにて教育学の修士号取得。現在は、サンタアナ市に英語と日本語のバイリンガル教育の幼稚園、モンテッソーリ国際学園主宰。

モンテッソーリ国際学園

2717 S. Halladay Street Santa Ana, CA 92705

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