Vol.1 エイミー・エバンズ先生
- Q...
- どうして先生になったのですか?
- A...
-
教育者の娘として育ち、幼いころから子どもたちと関わる仕事に就きたいと思っていました。大学卒業後、大学院への進学も考えていましたが、パートタイムの教諭としてモンテッソーリ国際学園で働き始めたことをきっかけに、子どもたちを教えるこの仕事とモンテッソーリ教育がとても大好きになっていました。その結果、進路変え、AMS(アメリカンモンテッソーリソサエティ)のモンテッソーリ教諭の資格を取得し、4年間この園で働いています。
- Q...
- どのようにモンテッソーリ教育を学んだのですか?
- A...
-
この園で働き始める前は、モンテッソーリ教育について少しの知識しかありませんでした。大学生のときにモンテッソーリ教育園で実習をしたこともありましたが、今思えば、その園はごく普通の幼稚園の形態で、本当のモンテッソーリ教育とは言えなかったように思います。今炭川純代先生の元で働き、彼女の日々のモンテッソーリ教育にかける情熱とスタイルから、たくさんのことを学べることを幸運に思います。
- Q...
- モンテッソーリ教育の何が好きですか?
- A...
-
簡単に言うと、モンテッソーリ教育のやり方に全て納得がいくというところです。子どもたちができることや学びの可能性は、私たちの想像を超えるものだということ。モンテッソーリ教育では子どもの学びの過程として、具体的なものから徐々に抽象的なものへと移っていくということ。この教育は、子どもが環境に関わることにより、自立、責任感、自律心、そして自信を育むことができます。子どもたちは、自己選択した色々な知育玩具(教具)を使い、そこから自分で学ぶ楽しさを知り、内面から学習することの喜びを学びます。私の役割は、子どもたちを、このような学びに導くことで、決して教えこむことではないことです。この教育法に深い感銘を受けました。
バケーション先のアラスカで、家族揃って記念撮影
- Q...
- 資格取得について、困難だった点は何ですか?
- A...
-
一番難しかった点は、個々の子どものニーズを的確に探し出し、それをどのように実践するかを身に付けることです。例えば、子どもが水を注ぐ活動をしているとき、スポンジでふき取りたいがために、故意に水をこぼすところを見たとします。その状況からわかることは、子どものニーズはスポンジを絞るということでありません。きっと他の道具で今の欲求に見合った経験ができる活動を用意する必要があるのです。経験を積み、日が経つにつれ段々と個々のニーズがわかるようになり、発達が欲してる活動の用意が上手になってきましたが、まだまだ勉強中です。
- Q...
- 先生になってよかったところは?
- A...
-
教師の仕事は毎日同じスケジュールですが、日々起こっていることは違います。子どもたちは私たちを飽きさせることなく、常に驚かせてくれます。子どもたちの成長と成功を垣間見ることは、本当にやりがいのある仕事です。私自身、間違えたりすることもありますが、それを糧に教育者として成長できたように思います。子どもたちから学ぶことは、私たちは常に学んでいく存在であるということです。
- Q...
- 子どもたちのとの思い出を教えてください。
- A...
-
それぞれの子どもたちとのたくさんの特別な思い出は、私の宝物です。一人ひとりと特別な関係を築いてきた卒園児との思い出も、昨日のことのように思い出されます。モンテッソーリのクラスは3学年が一緒にいます。ある生徒は2歳のころから受け持ち、5歳や6歳まで一緒なので、本当に深い愛情が生まれてきます。
- Q...
- 将来の夢や目標はなんですか?
- A...
-
私の目標は、純代先生のようにリズムよく細やかなレッスンができるようになることです。純代先生は、モンテッソーリの教育のことだけでなく、子どもの発達や、どのようにサポートしたらよいかの知識をたくさん持っています。将来は自分の学校がもてたらいいなと思います。その前にたくさん学んでいきたいと思います。
授業中の様子
- Q...
- 仕事で大切にしていることは何ですか?
- A...
-
子どもたちの環境設定だと思います。子どもたちは環境にとても敏感です。平和的で、調和のとれた心地のよい雰囲気のあるクラスづくりを目指しています。そしてなんといっても笑い声の絶えない環境です。リラックスして、「何事にも楽しむ」をモットーにしています。
- Q...
- モンテッソーリ教師を目指している方達へ
- A...
-
モンテッソーリ教育は本当に素晴らしい哲学で、世の中にもっともっと伝えていきたいと思っています。私はクラス以外のところでもモンテッソーリ教育の哲学を使っています。特に新しいことを人に伝えるときです。モンテッソーリ教師になる上で大切なことは、子どもたちと働くことに情熱があること、そして子どもたちの良きガイドとなることに徹し、支援することです。時に人々は、幼児教育者はただ子どもたちと遊んだり、ゲームをしていると思っている人たちもいるようですが、この仕事は忍耐、責任を伴う大変な仕事だということを理解していただきたいです。
- 《動画》
-
モンテッソーリ国際学園授業
Amy 先生の南アメリカ 英語 レッスン キンダークラス Ms. Amy's Lesson
炭川純代先生から
授業の様子
よく人が何かやろうと強く決意した時に、まるで応援されるかのようにどこからともなく助けが来て、いろんなことがタイミング良くスムーズにいくことがあります。私にとってエイミー先生との出会いは、まさにそれといえるでしょう。彼女との出会いは、私がこの園を立ち上げた4年前のこと。彼女は、私が一番最初にモンテッソーリ国際学園に迎えた先生です。若くてエネルギッシュ、常に子どもと仕事をすることに心からの喜びを感じているという印象でした。そんな明るさの他に、人への気配りや日本の文化への深い理解、そして鋭い観察力を持っていてなんでもすぐに覚えることができる…それは4年前も今も変わりません。幼い頃から、学校区でスペシャルニーズの教師として仕事をされていたお母様について、クラスのお手伝いをしていたこともあり、子どもたちと接することにはとても慣れていて、幼稚園教諭としての資質も抜群でした。
エイミー先生の興味や関心は幅広く、宇宙についてや、他のいろいろな国についての知識も豊富にあります。先生の興味があることは、子どもたちにもとても浸透し、日々行われているキンダークラスのレッスンでは『アマゾンの生態系分布などについて』や『南アメリカのインカの都市マチュピチュについて』など、毎回楽しくお話が進んでいます。5歳を過ぎた子どもたちの発達はそれまでとは違い、世の中のいろいろなことを知りたいという欲求が現れます。そんな子どもたちは、エイミー先生の話を目を輝かせ、引き込まれるように聞いています。このように子どもたちは、英語を習うというより、英語で楽しく様々なことを学ぶ経験を毎日積み重ねています。
エイミー先生の将来の夢は“自分の園を持つ”ということ。同じ教育者としてそのような目標を持つこと、また私を含めたこの園の環境が、先生たちの将来の夢に役に立っていることは私の大きな喜びの1つです。私の知る全てのことを最大限にシェアし、未来の子どもたちのためにより良い教育ができるよう、私もエイミー先生と一緒に頑張っていきたいと思います。