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カイロプラクティックは面白い!

Actualizada en 2017/ 9/ 6

62 vez : スポーツマンもオフィスワーカーも要注意!首、肩、腕の神経を圧迫する「腕神経叢(わんしんけいそう)」

腕神経叢(わんしんけいそう)(Brachial Plexus)とは、頸椎神経の下部から腕につながる大きな神経の集まりです。頸椎神経5、6、7、8番と胸椎神経1番の5つの神経が、腕の運動機能や感覚機能全てをコントロールしています。これらの5つの神経は、脊椎を出て首部分に入り、あみだくじのように、他のレベルの神経とくっついたり離れたりしながら、ちょうど肩関節辺りから個々の腕の神経として、末梢までコントロールしているのです。 腕神経叢は頸椎から始まり、肩の部分を過ぎると、筋皮神経(Musculocuteneous Nerve)、尺骨神経(Ulnar Nerve)、正中神経(Median Nerve)、腋窩神経(Axillary Nerve)、撓骨神経(Radial Nerve)という5つの神経に分かれます。 今回は、腕神経叢として個々の神経に分かれる前(頸椎部部から肩にいたる手前まで)をご説明します。次回からは個々の神経についてご紹介します。 さまざまな原因により腕神経叢を損傷した際、以下のような障害が起こります。

図1 腕神経叢の説明図です。
右側が頸椎で、左側が肩部分です。
画像出典: Anatomyzone
Brachial plexus

図2 腕神経叢を図案化したもの
画像出典: Teach me anatomy - The Brachial plexus
Fig.3 diagrammatic representation of the Brachial plexus

腕神経叢損傷による障害

アーブス麻痺(Erb’s Palsy)

アーブス麻痺はC5とC6の神経に損傷があり、独特な麻痺状態が出るケガで、麻痺すると腕が真っ直ぐ伸びて、首が手のひら側に曲がってしまうという状態になります。運動障害の特徴としては、肩が横に上がらない、前に上がらない、そして捻転ができなくなります。また肩を後ろへ上げようとしたとき、肘を曲げると脱力感があり、さらに肩の安定筋が弱くなるので肩の脱臼をしやすくなります。感覚機能の障害は、上腕の外側と後部、前腕の外側、親指、人差し指の感覚が失われるか弱くなってしまいます。ケガをするメカニズムが、バーナー症候群と似ているのですが、アーブス麻痺は出産時に損傷し麻痺を引き起こすことが多いです。

図3 アーブス麻痺の典型的な麻痺状態で、ウエイターがチップをもらおうとしているような形で麻痺するのでこのような名前がつきました。
画像出典: The Brachial plexus
Fig.10 waiter’s tip position characteristic of Erb’s palsy

バーナー症候群(Burner Syndrome)

バーナー症候群は、腕神経叢がどこかの部分で、圧迫を受けたり過剰に引っ張られてケガをしてしまうものです。ほとんど場合、C5やC6などの神経叢の上部に損傷が起きます。最も多い要因は、肩部分に下向きの力がかかり、同時に首には反対方向に強く曲げられるような場合で、例えば、右肩も下向きの力が加えられた時、首は左側に強く曲げられてしまうという状況です。これにより、腕神経叢が過剰に伸ばされてしまいます。このようなケガは、コンタクトスポーツに割合に多く起こりうる可能性があり、フットボール、ラグビーでのタックル、レスリングなどで、神経を伸ばしてケガをしてしまいますが、比較的軽症の場合が多いです。

症状

  • 電気ショックや焼けるような痛みが腕に走る。
  • 痺れ、脱力感がある。
  • 症状は数秒から時には数日続く。

重傷のケガは交通事故などにより起こり、時には腕の運動機能を失ってしまうこともある。

重症の症状

  • どの神経がダメージを受けたかにより多少症状は違うが、ダメージを受けた神経にコントロールされている肩、腕、手の筋肉の麻痺や脱力感がある。
  • 肩、腕、手の感覚麻痺がある。
  • 強度の痛みがある。

原因

  • コンタクトスポーツ
  • 交通事故
  • 転落事故
  • 神経の炎症
  • 腫瘍

併発症

  • 運動機能や感覚機能が損なわれることによって起こる関節の硬直
  • 慢性的な痛み
  • 感覚機能の喪失
  • 筋肉の退化
胸郭出口症候群(TOS:Thoracic Outlet Syndrome)

頸椎から出た腕神経叢は、首、肩、胸部、腕にいたる経過で、筋肉、骨、腱などできたトンネルを通っていきます。これらの組織がケガをしたり筋肉が硬直したりすることで、神経に圧迫を加え障害を起こすのが、この胸郭出口症候群です。

胸郭出口症候群の種類

1. 神経的なTOS

神経自体が圧迫を受けて症状を起こすもので、このタイプはTOSの95%にあたります。

2. 静脈TOS

神経と共に、血管も首から腕まで一緒に旅をするため静脈も圧迫を受け、症状をていすることがあります。だいたいTOSの4%を占めています。

3. 動脈TOS

動脈の圧迫により症状が起こります。全体の1%ほどです。

腕神経叢は、数々の圧迫を受ける可能性のある筋肉や骨の下や間を通り抜けていくのですが、最初の筋肉は前斜角筋(Anterior Scalene Muscle )と中斜角筋(Middle Scalene Muscle )の2つの筋肉の間を抜けるため、もしこれらの筋肉硬直してしまった場合は圧迫を受けます。また鎖骨の下側を抜けていくので、個々でも圧迫を受ける可能性があります。さらにその先には胸筋の下を潜るので、ここでも胸筋が硬直した時には問題が起こります。これらのトンネルの下を抜けてやっと腕に入り、5つの腕神経に分かれて上肢全ての運動、感覚機能を支配することになります。

図4 胸郭出口症候群における神経が圧迫を受けやすい3箇所が示されています。
画像出典: Center for Occupational and Enviromental Neurology
Thoracic outlet syndrome

症状

  • 首の痛みがある。
  • 肩の痛みがある。
  • 腕の痛みがある。
  • 腕、手指への痺れがある。
  • 腕の血行不良を起こしている。
  • 腕、手の感覚異常がある。
  • 腕、肩の筋肉の脱力感がある。

危険要因

  • 腕、手を仕事で酷使する。
  • 肥満
  • 妊娠
  • 物を持ち上げることが多い方

カイロプラクティック治療の効果

肋骨の障害は、筋肉、神経いずれもとても痛く、また呼吸機能を乱してしまいます。肋骨の正常な動きを正してやることで、痛みの軽減をすることができます。カイロプラクティク治療はこのような症状に効果を発揮します。

Actualizada en 2017/ 9/ 6

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Columnist's Profile

Chiropractic Functional Neurologist
Hiro Sugawara D.C.Hiro Sugawara, D.C.

空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。

Hiro Sugawara, D.C.

990 W Fremont Ave Ste M, Sunnyvale CA 94087

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