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カイロプラクティックは面白い!

Updated on 2014/ 7/ 30

Vol.26 : 身体の成長 - 聴力

子供は生まれた時からしっかりした聴力を持っていますが、脳の成長とともにさらに成長していきます。

聴力の成長の目安
【新生児】
  • 新生児は色々な音に対してよく反応をします。特に、高音に対して敏感になるようです。
  • 子守唄や親の声によく反応します。
【生後3ヵ月】
  • 大きな音に対して反応して泣く。
  • 大きな音で目が覚める。
  • 話しかけられるとそちらを向く。
  • 話しかけられると笑う。
  • 多少の音の違いがわかる。
  • 大きな音に反応してびっくりする。
  • おっぱいを飲んでいたときに音がすると、吸うことを一時的にやめる。
  • バブバブと話し始める。
  • 自分の聴いた音を真似する。
  • 音の聞こえた方に顔を向ける。
  • 高周波数の音 (母音) により反応する。
  • 母親の声を認識して反応する。
【生後6ヵ月】
  • 「ダメ」 という言葉に反応する。
  • 感情に伴う声の調子の変化がわかり始める。
  • 音が出ている源を探し始める。
  • 音の出る玩具を面白がる。
  • 自分の名前を呼ばれると反応する。
  • 音を出して自分の存在を示す。
  • 声の調子で自分が機嫌が良い・悪いを表す。
  • 音のした方を探して顔を向ける。
  • 自分の出した音や声を聞いて楽しむ (聴力のフィードバック機能が出来始める)。
  • 周囲からの音か、話し声かどうかがわかり始める。
  • 食事のときに出る音が分かり始める (例 : 食器の音、スプーンの音など)。
【1才】
  • 話しかけられると聞き始める。
  • 自分の名前が呼ばれると顔を向けたり、見上げたりする。
  • 簡単な指示に従うことができる (例 : 「こっちへいらっしゃい」 「何が欲しいの?」 など)。
  • 話しかけられることに対して、さらに注意を払うようになる。
  • 簡単なジェスチャーで答えることができる (例 : 嫌な時に頭を振るなど)。
  • 質問に対する反応として、答えようと体を動かして捜す。
  • 何かあったときに感嘆詞を使う (例 : 「アーア」 「オー」 など)。
  • 言葉を真似しようとする。
  • 音楽に対して体を動かして反応する。
  • 慣用句を理解し始める。
【2才】
  • 簡単な物語・童謡・歌などを聞くことが出来る。
  • 簡単な指示に従える。
  • 聞かれた時に、自分の体の部分を指し示すことが出来る。
  • 絵本のなかの挿絵のことを言われたとき、それを指差せる。
  • 慣れた人たちの声がわかるようになる。
  • 自分の近くで行われている会話の断片を真似する。
  • テレビやラジオの音に興味を示す。
  • 指示された事の順序が理解できるようになる (聴覚の連鎖 Auditory Sequencing)。
  • 自分の知っていることならば会話についていける。
【3才】
  • 2段階の指示がわかるようになる(例:「部屋から玩具を持ってきて、そこの箱に入れて」など)。
  • 電話の呼び鈴やテレビの音など、違う音が理解できる。
  • 「進む」 「止まる」 「大きい」 「小さい」 など、言葉の違いが理解できるようになる。
  • 話されている内容がかなり理解できるようになる。
  • 上・下・内・外などの物理的な関係を理解し始める。
  • 聞いた話の内容を認識し、自分なりの分析をして内容を判断し始める (聴覚の分析機能)。
  • まだ自分が知らないことであっても、テーマ自体に親しみがあれば話が出来る。
  • 絵本などの物語を理解し始めるので、その物語の質問をすると答えられる。
【4才】
  • 簡単な 「誰?」 「何?」 「なぜ?」 「どこ?」 などの質問に答えられる。
  • テレビやラジオを他の人と同じ音量で聴くことが出来る。
  • 他の部屋から子供を呼んでも聞こえて返事が出来る。
  • 聞く力が向上してくるので、聞いたことに対して理解力が付いてくる(聴覚の包括理解力 Auditory Understanding)。
  • 話を聞く時の集中力が伸びてくるので、質問されたとき物語の内容を説明できる。
  • 文章が正確に聞き取れているので、繰り返してその文章を正確に言うことが出来る。
  • 描写によって物が理解できるようになる。
【5才】
  • 簡単な物語に集中することが出来、物語について質問しても多少は答えられる。
  • 学校や家で話された事のほとんどを聞けてまた理解出来る。
  • 自分の気に入っている物語の事ならば、5つ以上のことを思い出すことができる。
【6才】
  • 聴覚の包括理解力 (Auditory Understanding) がさらに発達する。
  • 言葉に韻を踏ませたり、詩のようなものを作り始める。
  • 文字と発音を理解し始める。
【6才から8才】
  • 聞いたことのまとめや概要が理解出来るようになり、その話が出来る。
聴力の成長方法
  • 子供の好きな童謡や歌を頻繁に歌ってあげる。
  • 歌は童謡に限らず、親の好きな歌でもOK。
  • だんだんと子供も歌の好みが出てくるので、そのときには好みに合わせて歌ってあげること。
  • 音の出る玩具や子供の扱える楽器などで遊ばせてあげる。
  • 子供が注意を払っている音が何であるかを教える(例:車の音、犬の吠える声など)。
  • 物語を読み聞かせたり、おとぎ話をしてあげる。
聴力障害の兆候や危険要因
  • 寝ているときに電話の呼び出し音やドアベルが鳴っても全然起きないと言うのは正常。これは本当に眠いからで聞こえないわけではない。
  • 寝ている間に大きな音に反応せず起きないのは要注意。
  • 大きな音が急に聞こえた際に子供がびっくりするのは正常。もししないようならば要注意。
  • 生後まもなく、長い時間新生児病棟で過ごしていたら要注意。
  • 妊娠中に、母親がはしかに感染したことがあれば要注意。
  • 家族の中に聴力障害の方がいる。
  • 耳の感染症や風邪などでも、一時的に聴力は低下するときがある。
  • 出生時に低体重だった。
  • 耳垢の蓄積。
  • 鼓膜の損傷、感染症、ケガの経験がある。
  • 中耳内の体液が蓄積されている。
  • 両親など、よく知っている人たちが話しかけても反応しないのは要注意。
  • 年齢相応の語彙がない。

聴力の発達障害によって、年齢相応の言語発達が妨げられることがありますので、子供たちの様子に気を配ってみてください。上記のようにさまざまな原因要因によっても聴力障害は起こりますので、気になったら早めに専門家に相談してください。

Updated on 2014/ 7/ 30

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Columnist's Profile

Chiropractic Functional Neurologist
Hiro Sugawara D.C.Hiro Sugawara, D.C.

空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。

Hiro Sugawara, D.C.

990 W Fremont Ave Ste M, Sunnyvale CA 94087

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