コラム

カイロプラクティックは面白い!

2014年 6月 10日更新

第24回 : 身体の成長 - 社会性 (Social) と感情 (Emotional)

社会性 (Social) と感情 (Emotional) の発達は、自己の確立、自己の抑制、感情の表し方などを正しく出来るために必要な成長過程です。 この成長により、物事に集中することができ、今行っている事から次に行う事への切り替えがうまくいくようになります。 さらに他人と協力して物事を行う事を学び、それが出来るようになります。 これらの基本的な成長は、学校に通い始めた時に必要不可欠な要素になります。

【生後3ヵ月】
  • 他の子供が泣いていたら反応してつられて泣く。
  • 話しかけられたり、ゆっくり揺らされた時に落ち着く。
  • 布団などで包まれたときに気持ちよく落ち着く。
  • 顔を見ると笑いかける。
  • 顔を見つめる、そして笑う。
○成長の遅れを示すサイン
  • まったく笑わない。
  • 新しい人の顔を見ても興味を示さない。
【生後6ヵ月】
  • 泣く事で意思の疎通を図る。
  • お母さんの声や顔に反応して笑う。
  • 抱っこをされる事を喜ぶ。
  • 喜び、痛み、驚き、興味を表し始める。
  • 他の人たちを遊ぶ事を楽しみだす。やめると泣き始める事もある。
  • 気を引こうと音を出したり、笑ったり、アイコンタクトをする。
○成長の遅れを示すサイン
  • 母親、または世話をしてくれる人たちに注意や興味を示さない。
  • 抱っこされる事を喜ばない。
  • 笑わない。
  • 人と接する事を嫌がる。
【生後9ヵ月】
  • 人がそばにいる事や遊んでもらう事を喜ぶ。
  • 誰にでも笑いかけなくなり、自分の知っている人のみに笑いかける。
  • 泣いたり、笑ったり音を立てて注意を引こうとする。
  • 知らない人に対する反応が、知っている人のそれとは違ってくる。
  • 他の子供が泣いていると、つられて泣く。
  • 嬉しい、悲しい、恥ずかしいなどの感情を表し始める。
  • 母親に特別に愛着を覚え、いつもくっついている。
【1才児】
  • 自分の名前に対して反応をするようになる。
  • 声の調子や抑揚を聞き分けるようになる。
  • 親の感情の変化を理解し始める。
  • 他の人の動作を真似し始める。
  • 協力する事を覚え、もし間違ってしまった時は悪かったという仕草をし始める。
  • 自発的に大人と交わろうとする。
  • 親の決めた計画などに反対したり、主張したりしてそれを変えようとする。
  • 母親と離れる事を不安がる。
  • ユーモアのセンスを見つけ出す。
  • 親をからかい、我慢の限界を確かめようとする。
  • 愛情、執着を表す。
  • 知らない人への不安感を持ち出す。
  • 好奇心を持ち始める。
  • いろいろなところを探検し始める。
  • 人や物に対して好き嫌いを表すようになる。
  • 他人の前では落ち着かなくなったり、不安がる。
  • 母親や、世話をしてくれる人間がいなくなると泣く。
○成長の遅れを示すサイン
  • 他人の前ではまったく楽しい態度を見せない。
  • 他人の注意を引こうとしない。
  • 笑わない。
  • 新しい物事や体験を嫌がる。
  • 夜むずがってなかなか寝ない。
【2才児】
  • 鏡に映った自分が自分と分かるようになる。
  • 写真を見てこれが自分と分かる。
  • 自分を指す時、名前を使う。
  • 自立心を持ち始める。
  • 物をしまう時などヘルプをするようになる。
  • 行っている遊びやアクティビティーなどを邪魔されると怒る。
  • 大人からの簡単な指示に従う事が出来る。
  • 物事総てが自分の思い道理にならないという事が、理解出来るようになる。
  • 他の子たちとの社交関係はまだあまり上手くないが、努力はする。
  • おもちゃの取り合いで叩いたりしてケンカをする。
  • みんなが笑っている時、自分は面白くなくても社交的に付き合いで笑う事もある。
  • 攻撃的な態度に対して怒りを表す。
  • 親と離れる不安感は12ヵ月から18ヵ月ごろにピークになる。
  • 感情的な表現はほぼ出来るようになる。
  • 表情で感情を表すことが大分出来るようになる。
  • ”欲しい” ということを言うようになる。
  • 性別が理解出来るようになる。
  • 歌ったり、ダンスなどの簡単なアクティビティーに参加できる。
  • 他の子供たちと少し遊ぶようになる。
  • 基本的にやさしい。
○成長の遅れを示すサイン
  • 社交性はあまりなく、よく知っている大人とのみ遊ぶ。
  • 遊ぶ事にあまり興味を示さない。
【3才児】
  • 子供の友達と遊ぶ方が大人より楽しくなる。
  • おもちゃをシェアしたり、代わりばんこで遊ぶ事が出来る。
  • 「自分」 「あなた」 などが使えるようになる。
  • 責任感が芽生えてくる。
  • 弟、妹をかわいがるようになる。
  • 団体で友達と遊べるようになる。
  • 声の調子や顔の表情から感情を理解するようになる。
  • 他の友達の感情を気にするようになる。
  • 感情のコントロール、不満などを我慢する事を覚え始める。
  • 自分の出来る限界を理解するようになり、出来ない時は助けてもらう。
  • 一人遊びもしたいが、するときは友達のそばでする。
  • 友達とシェアしたり協力したりは、まだ苦手である。
  • 2つのうちどちらかというチョイスが出来るようになる。
○成長の遅れを示すサイン
  • 家族以外の人とは関係を持とうとしない。
  • 家族と離れる事を極端に嫌がる。
○成長を促すためのチップ
  • 幼児から子供への過渡期で、一つの物事からもう一つに移るというのが急に出来ないため、例えば出かける際は 「あと10分で出かけますよ」 など、時間に余裕を持って用意が出来るようにしてあげる。
  • いつもやっている事が大事なので、儀式のように同じことをやると、子供に安心感を与える。
  • 普段の会話の中で、色を指してその色の名前を言わせたり、数を言わせたりして練習させる。
  • 自分で何かやらせて自信をつけさせてあげる。
  • たくさんの感覚の刺激を与えるようにする。例えば、砂遊び、粘土遊び、パズルなど。
【4才児】
  • 他の子供たちとよく遊ぶ。
  • 順番を守って遊ぶ事が上手く出来る。
  • 社交上の問題を解決しようとする。
  • 性別の違いに興味を持ち始める。
  • 自主性が増す。
  • 自分ひとりで遊ぶ事も楽しむようになる。
  • 自分の縄張り意識が出来てくる。
  • 性格が形成されてくる。
  • 心配したり、同情したりする。
  • 冒険をしたり、新しいことをする事が好きである。
  • 批判をしたり、物事を大げさに言う。
  • 「とても好き」 「とても嫌い」 な事が出てくる。
  • 責任感が強くなる。
  • 親友が出来る可能性がある。
  • 怒った時は行動よりも言葉で怒りを表す。
  • 嫉妬心を持ち出す。
  • 「うそをつく」 と言う概念が理解出来るようになる。
  • 時に自分を守るためにうそをつく。
○成長の遅れを示すサイン
  • 親にとても褒めて貰いたい時期ですので、プラスの励ましの言葉をかけてあげてください。
  • カレンダーや時計などを見える所において、時間の感覚の発達の助けにしてください。
  • 言葉遊びなどのゲームで語彙の拡張を。その際に悪い言葉を使ったら、それはよくない言葉だということをしっかり教えてください。
  • 比べたり、整理したり、物を分けたりなどの手伝いをさせる。
  • 安全な遊び場所を確保してあげる。
【5才児】
  • ルールに従う。
  • 性別の違いが分かる。
  • 良い事か悪い事か、または正直であることなどは分かるようになるが、それをしたことが意図的かどうかの概念は分からない。
  • 大人を真似る。そして褒められる事を期待する。
  • 友達とよく遊ぶ。特に同性の友達と遊ぶようになる。
  • 期待されるような事をやりたがる。
  • 一人か二人の同性の親友が出来る。
  • 自制心が芽生え始める。
  • ダンスをしたり、歌ったりする事が好きになる。
○成長の遅れを示すサイン
  • 親と離れる事をとても嫌がる。
  • 他の子供たちに興味を示さない。
  • 親以外の人たちに反応をしない。
  • 色々なアクティビティーへ参加しない。
  • 感情を表さない。
  • 1日の内、かなりの時間放心している。
○成長を促すためのチップ
  • コーディネーションやバランスを養えるアクティビティーに参加する。例えばスキッピング、何かに登るなど。
  • 写真や絵などを雑誌から切り取ったり、ビーズを紐に通したりなどをする。
  • 子供の興味があることで、簡単な足し算・引き算を教えてあげる。

「成長の遅れを示すサイン」 に注意をしてください。できれば早期がよいのですが、実際には少し分かり辛いこともあります。しかし成長のステージは一つ遅れると、すべてに大きく影響するようになりますので 「何かおかしいな」と思ったら、早めに専門家に相談をしてください。

2014年 6月 10日更新

お問い合わせ、ご相談はこちらからお気軽にどうぞ。

Columnist's Profile

Chiropractic Functional Neurologist
Hiro Sugawara D.C.Hiro Sugawara, D.C.

空手や棒術などの武道に打ち込む中、少林寺拳法の整体に興味を持ち、それがきっかけになりカイロプラクティックを知り渡米。1990年に Palmer - Westカイロプラクティック大学を卒業、学位を取得、92年 Sunnyvale に開業現在に至る。94年には、公認スポーツカイロプラクター資格を取得、95年より2000年母校 Palmer - West大学にて講師を務める。98年より Chiropractic Neurology の勉強を始め神経科カイロプラクティックの知識を深め、さらに、平衡感覚リハビリテーション講座、交通事故のスペシャリストとしての Auto Safety Trainer講座、機能神経科としての Developmental Disorder Specialty (発達障害児講座) 等数々の講座を終了。現在も Mountain View のシニアセンターやPHP (Parent Help Parent) にてセミナーを行いながら更なるカイロプラクティックの知識と技術向上に努めています。

Hiro Sugawara, D.C.

990 W Fremont Ave Ste M, Sunnyvale CA 94087

“Hiro Sugawara, D.C.”について詳しくはこちら。

バックナンバー

BACK ISSUES
カイロプラクティックは面白い!
最新コラム
バックナンバー