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2月16日16時0分
福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
2月12日から16日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。
桜島では、噴火活動が続いています。
南岳山頂火口では、噴火が2回発生し、いずれも爆発でした。14日18時33分に発生した爆発では、噴煙が火口縁上5000mまで上がりました。桜島で噴煙の高さが火口縁上5000m以上となったのは、2020年8月9日05時38分に同火口で発生した爆発(噴煙の高さ 火口縁上5000m)以来です。弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で5合目(南岳山頂火口より約1300m)まで達しました。また、同火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。
昨日(15日)実施した現地調査では、島の北部の一部で路面が完全に覆われる程度の多量の降灰を観測しました。また電話による聞き取り調査では、鹿児島市、姶良市、霧島市、鹿屋市、曽於市及び宮崎県の一部の範囲でこの爆発に伴う降灰を確認しました。
昭和火口では、噴火及び火映は観測されていません。
13日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり1400トン(前回1月25日、2200トン)とやや多い状態でした。
火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生しています。
GNSS連続観測では、桜島島内の一部の基線で2023年1月頃から山体膨張に伴うとみられるわずかな伸びが認められていましたが、4月頃から停滞しています。また、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)を挟む基線では、長期にわたり姶良カルデラの地下深部の膨張を示す緩やかな伸びがみられています。
桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわたり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も概ね多い状態であることから、今後噴火活動が活発化する可能性があります。今後の火山情報に注意してください。
火山性地震、爆発の回数は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
火山性地震 爆発
2月12日 36回 0回
13日 16回 0回
14日 8回 2回
15日 5回 0回
16日15時まで 7回 0回
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
火山の状況に関する解説情報(詳細)
https://www.jma.go.jp/jp/volcano/info.html
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