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岡山市感染症エクスプレス

みなさんこんにちは。岡山市感染症エクスプレス令和7年8月25日号です。
 このメールマガジンでは岡山市の感染症発生動向調査(週報)の速報について発信します。

令和7年第33週(8月11日〜8月17日)の岡山市の感染症発生動向
期間中報告数が少ない疾患がありますが、休診の医療機関が多数あった影響を受けている可能性が考えられます。

■百日咳(全数報告疾患)
・百日咳の報告が第33週は17件ありました。(第32週は31件)
・2025年に入り増加しており第33週まで700件の届け出があります。(2024年は4件)
・小学生や10代の患者の報告が多くを占めています。
・はじめは風邪症状ではじまり、その後けいれん性の咳発作や長引く咳症状をひきおこします。
・乳児では無呼吸発作などをおこし重症化することもあります。治療には抗菌薬が必要です。

■急性呼吸器感染症(ARI)
令和7年4月7日から急性呼吸器感染症が感染症法の5類感染症に位置付けられ、定点サーベイランスの対象となりました。急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)とは、急性の上気道炎(鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、咽頭炎、喉頭炎)又は下気道炎(気管支炎、細気管支炎、肺炎)を指す病原体による症候群の総称です。インフルエンザ、新型コロナウイルス、RSウイルス、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、ヘルパンギーナなどが含まれます。
・第33週の報告数は393件(定点あたり21.83)で、第32週の報告数1171件(定点あたり65.06)から減少しました。
・15歳未満の報告は第33週では325件(全体の82.7%)、第32週では1017件(同:86.8%)で、15歳以上の報告は第33週では68件(全体の17.3%)、第32週では154件(同:13.2%)と、31週から32週にかけて報告数はともに減少し、15歳以上の割合が増加しました。
・第33週の全国平均は定点あたり34.14(前週52.49)、岡山県平均は定点あたり35.5(前週53.00)となっています。

■新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
・第33週の報告数は51件(定点あたり2.83)で、第32週の報告数73件(定点あたり4.06)から減少しました。
・第33週の全国平均は定点あたり6.3(前週6.13)、岡山県平均は定点あたり7.32(前週4.80)となっています。
・基幹定点医療機関からの新型コロナウイルス感染症の入院の報告は、第32週は1件(1.00)、第33週は1件(1.00)と大きな変化はありませんでした。

■ヘルパンギーナ
・第33週の報告数は7件(定点あたり0.70)で、第32週の報告数24件(定点あたり2.40)から減少しました。
・全国平均は減少傾向です。今後の感染状況に注意が必要です。
・過去には、2013年と2016年に定点当たり最大10を超える大きな流行がおこりました。例年初夏から秋にかけて流行するため、今後の状況に注意が必要です。
・突然の高熱や口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎です。乳幼児を中心に夏季に流行します。
・ヘルパンギーナの原因となるウイルスはアルコール消毒が有効ではありません。手洗いを習慣づけ、感染防止に努めましょう。症状があるときには咳エチケットを心がけましょう。

■伝染性紅斑
・第33週の報告数は7件(定点あたり0.70)で、第32週の報告数13件(定点あたり1.30)から減少しました。
・伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19による感染症です。微熱やかぜの症状などがみられ、その後両頬や手足に赤い発しん(紅斑)が現れます。また、妊婦が感染すると、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。
・全国は昨年末以降、報告数が多い状況が続いています。

■感染性胃腸炎
・第33週の報告数は18件(定点あたり1.80)で、第32週の報告数56件(定点あたり5.60)から減少しました。
・第20週では定点あたり20を超え2016年の冬季以来の増加となりました。25週に大きく減少しましたが、今後の動向に注意が必要です。

◇第33週(8/11〜8/17)の定点あたりの患者報告数と前週との比較では
※前週を( )で表記
急性呼吸器感染症(ARI)※1  21.83(53.83)
新型コロナウイルス      2.83(3.28) 
インフルエンザ        0.06(0.06)  
RSウイルス感染症        0.70(0.40) 
咽頭結膜熱          0.00(0.20) 
溶連菌感染症         0.80(1.00) 
感染性胃腸炎         0.80(5.60) 
水痘             0.00(0.30) 
手足口病            0.30(0.70) 
伝染性紅斑          0.70(1.30) 
突発性発疹          0.40(0.30) 
ヘルパンギーナ        0.70(2.40) 
流行性耳下腺炎        0.10(0.00) 
急性出血性結膜炎       0.00(0.00) 
流行性角結膜炎        0.00(0.00)  
マイコプラズマ肺炎      0.00(1.00) 
となっています。

※1 急性呼吸器感染症(ARI)とは、細菌やウイルス等の感染による急性呼吸器症状(鼻炎、中耳炎、咽頭炎、肺炎等)を呈する症例の総称です。令和7年4月7日から感染症法上の5類感染症に位置づけられました。

◇例年や前週までの感染症動向については下記のホームページをご参照ください。
〇岡山市ホームページ「感染症発生動向(岡山市感染症情報センター)」はこちら
 https://mailmag.city.okayama.jp/c.p?02d374kgpF

※この週報は速報性を重視していますので、今後の調査などの結果に応じて、若干の変更が生じることがあります。

◇感染症発生動向調査週報について詳細は下記のホームページをご確認ください。
国立健康危機管理研究機構ホームページ「感染症発生動向調査 週報(IDWR)」はこちら
https://mailmag.city.okayama.jp/c.p?12d374kgpF


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  • Posted : 2025/08/24
  • Published : 2025/08/24
  • Changed : 2025/08/24
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