ddcでは現在、千葉県内にシェルターを数件確保し、居場所を無くした方の生活再建のために活用しています。
この数年の活動のなかで感じることは、新型コロナウイルスの感染拡大や、それによる貧困の拡大、孤立/孤独の拡大などにより、相談の場所やシステムは増えているのですが、その先、食べ物や、一時的な住まいなど、実際に生きていくための支援があまり増えていない、ということです。
相談を受け、共感し、生活再建の道筋を一緒に考え・・・、そこまではいいのです。「はい、では明日また来てください・・・」では、帰るところのない人々にとっては、支援とは言えないのです。
生活保護における住宅扶助、生活困窮者自立支援法における一時生活支援、刑余者、被疑者等に対する更生緊急保護など、居場所、住まいの確保のための制度は存在しています。
しかし、そこに繋いでいくための居場所、住まいの確保ができないのです。もちろん、制度に繋ぐための居場所、住まいに対する費用負担を誰がするのか?という議論は今後していかなくてはいけないでのすが、いま、目の前に居場所を失い、帰るところのない人々がいるのです。
シェルターというのは、その性格上、いつも満室では意味がありません。いつも満室では、シェルターがないのと同じです。あらたに利用する人の数と、生活再建の次のステージに移り、シェルターを出る人の数が同じであればいいのですが、現在の社会状況下では、居場所を失い、帰るところのない人々は増え続ける一方です。
社会の底が抜けているのだと感じます。
根本的な変革を行わないと、支援の現場ももちません。
だからといって、それを待っているわけにもいきません。
目の前に、居場所を失い、帰るところのない人々がいます。
ddcでは、「赤い羽根 ポスト・コロナに向けた福祉活動応援キャンペーン 居場所を失った人への緊急活動応援助成」を受け、シェルターの維持、スタッフの人件費に充てて活動してきました。
みなさまひとりひとりのご寄付を、居場所を失い、帰るところのない人々に使わせていただき、活動することができています。
ポスト・コロナが現実になってきました。
私たちが、どんな社会、どんな地域をつくっていくのかが問われています。
引き続き、みなさまの参加と協力をよろしくお願いします!